英書講読 第6回

告知

  • 再来週くらいから受講生の皆さんにも翻訳をしてもらおうと思っています。
  • 原稿の提出の仕方
    • 発表担当者は、発表の日の午前9時までに、講師のアドレス(msatowあっとまーくkyoto-seika.ac.jp)に原稿を、MSワード(.doc/.docx)形式か、テクスト(.txt)形式、リッチテキスト(.rtf)形式で添付して送って下さい。subjectは「同志社講読:氏名」というものにして下さい。学籍番号、氏名を書いておくことを忘れないで下さい。
    • 翻訳には、学籍番号、氏名、原文、翻訳文を書いてください。

英文→日本語訳について

講読テクスト

How to Use Your Eyes

How to Use Your Eyes

講義

映像コーナー

写真論 第5回

講義

  • 光と痕跡:フォトジェニック・ドローイング(光による素描)とサイアノタイプ(青写真)
    • 印画紙をつくる
      • くえん酸アンモニウム鉄(III)20g+精製水100gで溶液をつくる
      • フェリシアン化カリウム10g(20gにしちゃったかも)+精製水100gで溶液をつくる
      • ふたつを混ぜ合わせて画用紙に塗り、薄暗い場所で乾かす
    • サイアノタイプを露光する
      • 7月末の晴天の日、ガラス越しで何分の露光が適当かという実験
      • 10円玉を6枚置き、10分ごとに1枚はずし、はずしたところを白い紙でカバーする
        • 結果、40分程度が適当と判断
    • サイアノタイプを仕上げる
      • 露光した印画紙を水道水で洗う
      • 5lの水道水に20ml程度の塩素系漂白剤(ハイター)に10分ほど浸して再発色させる
      • 流水で10分洗い、薬液を洗い流す(これで10年以上持つらしい)

学術論文演習 第5回

課題

この演習では、最終的に自分自身が興味のある「対象」について、それについて「調査」し、それを「記述」、「分析」し、「解釈」あるいは「評価」するという期末レポートを課すつもりです。対象とは、作品でも展覧会でも書物、論文でも結構です。その第一歩として、来週までに自分が興味を持っている「対象」候補を選んで、来週の演習までに私のメールアドレスに対象と図版など(あれば)を送ってください。件名は「学術論文演習:〔名前〕」とすること。

講義

芸術表象論 第4回

講義

  • 風景論
    • 文化的実践としての風景
      • 心象地理=なじみ深い「自分たち」の空間と、その自分たちの空間の彼方にひろがるなじみのない「彼ら」の空間とを心のなかで名付け区別する実践(サイードオリエンタリズム』)
    • 風景とジェンダー
      • ティントレット《スザンナの水浴》におけるまなざし
        • ストーリー:「美しい若妻スザンナが沐浴しているときに、長老二人が近寄り、言い寄った。しかし、スザンナは拒絶した。逆恨みした長老たちは、スザンナを姦通罪で訴え、スザンナは死刑になってしまいそうになる。そこで、預言者ダニエルは二人の長老を尋問し、矛盾を暴き、スザンナの無実が実証された。二人の長老は死刑となった」(旧約聖書ダニエル書外典より)。
        • 3つのまなざし
        1. スザンナを「覗き見」る長老たちのまなざし=見返されることのない「非対称」のまなざし
        2. 鏡を見るスザンナのまなざし=自らを見る:男性のまなざしを内面化したまなざし
        3. 絵を見る観者のまなざし=メタ・レヴェルのまなざし:ポルノグラフィ?
      • ジェンダー=社会的、文化的に定められた性差(男らしさ/女らしさなど):生物学的な性差(セックス)とは区別される。
        • 男性優位のジェンダー構成においては、男性は見る主体であり、女性は見られる対象となる。
        • 視線の主体である男性は、「見る」という行為によって女性という「他者」を性格づける。
        • 男性(主体)は、女性(他者)に付与したそれぞれの性格(受動的、露出、イメージ、感情、神秘、自然…)の反対語(能動的、窃視、言語、理性、好奇心、文化…)を自らに付与する。
        • 「主体」とは先験的に存在する物ではなく、「他者」との関係の網目のうちに構築される物である。
        • 「男は行動し、女は見られる。男は女を見る。女は見られている自分自身を見る。これは男女間の関係を決定するばかりでなく、女性の自分自身に対する関係をも決定してしまうだろう。彼女の中の観察者は男であった。そして被観察者は女であった。彼女は自分自身を対象に転化させる。それも視覚の対象にである。つまりそこで彼女は光景となる」(ジョン・バージャー『イメージ Ways of Seeing―視覚とメディア (パルコ・ピクチャーバックス)』)。
    • オリエンタリズム=ヨーロッパのオリエントに対する支配的言説の様式
      • オリエントは…ヨーロッパ人の心のもっとも奥深いところから繰り返したち現れる他者イメージでもあった。そのうえオリエントは、ヨーロッパ(つまり西洋)がみずからを、オリエントと対照をなすイメージ、観念、人格、経験を有するものとして規定するうえで役だった(E・サイードオリエンタリズム 上 (平凡社ライブラリー)』)。

芸術学B 第4回

講義

デザイン論特講3 第4回

メキシコ紀行

英書講読 第5回

翻訳担当箇所

メキシコで話してきた写真論

  • Encountering the Spiritual in Modern Japanese Art and Visual Culture(近代日本美術と視覚文化における精神的なものとの出会い)
  • 遺影写真論
    1. 肖像写真の真正性——指示対象との同一性
    2. 不在の痕跡——触覚と視覚
    3. 肖像写真の遺影化——儀礼と擬写真
    • アイコン=インデックス的記号としての写真――パース
      • アイコン的記号/インデックス的記号/シンボル的記号(C・S・パースによる記号の三分類)
      • インデックス的記号=対象物との物理的因果関係に基づく記号
      • 写真、特にスナップ写真は非常に有益である。というのは、それらが表意している対象にある点でまったくよく似ているということをわれわれが知っているからである。しかしこの類似性というのは、写真が一点一点物理的に自然と対応するよう強いられるという状況のもとで作られたという事実によるものである。そういう点で、それらは記号の第二のクラスつまり物理的結合による記号のクラスに属する。(チャールズ・サンダース・パース『パース著作集2 記号学』、内田種臣訳、勁草書房、1986)
      • アイコン→メタファー(隠喩)、インデックス→メトニミー(換喩)
      • 呪術の二類型
        • 類感呪術=「似たものは似たものを生み出す」
          • 「類似の法則」=アイコン的、メタファー的な関係
        • 感染呪術=「かつてお互いに接触していたものは、その後、物理的な接触を持たなくなったのちも、引き続きある距離を置きながら互いに作用しあう」
          • 接触の法則」=インデックス的、メトニミー的な関係
            • サー・ジョージ・ジェームズ・フレーザー『図説 金枝篇
    • 本来なら、ここで、ミイラ・コンプレックス〔死後の永遠の生命の永続を求める心性〕に由来する実在性の移動によって、同様に利益を得ている《聖なる遺物》と《形見》との心理学についても、検討しておかなければならないところだろう。だが、今はただ、「トリノの聖なる屍衣」が、《聖なる遺物》と写真との綜合を果たしているということだけを指摘しておこう。(アンドレ・バザン「写真映像の存在論」『映画とは何か』2、美術出版社、1970)

写真論 第4回

メキシコで話してきた写真論

  • Encountering the Spiritual in Modern Japanese Art and Visual Culture(近代日本美術と視覚文化における精神的なものとの出会い)
  • 遺影写真論
    1. 肖像写真の真正性——指示対象との同一性
    2. 不在の痕跡——触覚と視覚
    3. 肖像写真の遺影化——儀礼と擬写真
    • アイコン=インデックス的記号としての写真――パース
      • アイコン的記号/インデックス的記号/シンボル的記号(C・S・パースによる記号の三分類)
      • インデックス的記号=対象物との物理的因果関係に基づく記号
      • 写真、特にスナップ写真は非常に有益である。というのは、それらが表意している対象にある点でまったくよく似ているということをわれわれが知っているからである。しかしこの類似性というのは、写真が一点一点物理的に自然と対応するよう強いられるという状況のもとで作られたという事実によるものである。そういう点で、それらは記号の第二のクラスつまり物理的結合による記号のクラスに属する。(チャールズ・サンダース・パース『パース著作集2 記号学』、内田種臣訳、勁草書房、1986)
      • アイコン→メタファー(隠喩)、インデックス→メトニミー(換喩)
      • 呪術の二類型
        • 類感呪術=「似たものは似たものを生み出す」
          • 「類似の法則」=アイコン的、メタファー的な関係
        • 感染呪術=「かつてお互いに接触していたものは、その後、物理的な接触を持たなくなったのちも、引き続きある距離を置きながら互いに作用しあう」
          • 接触の法則」=インデックス的、メトニミー的な関係
            • サー・ジョージ・ジェームズ・フレーザー『図説 金枝篇
    • 本来なら、ここで、ミイラ・コンプレックス〔死後の永遠の生命の永続を求める心性〕に由来する実在性の移動によって、同様に利益を得ている《聖なる遺物》と《形見》との心理学についても、検討しておかなければならないところだろう。だが、今はただ、「トリノの聖なる屍衣」が、《聖なる遺物》と写真との綜合を果たしているということだけを指摘しておこう。(アンドレ・バザン「写真映像の存在論」『映画とは何か』2、美術出版社、1970)

写真論 第3回

講義

英書講読 第4回

講読について

  • 先週、希望を募った結果、5票入った「遠近法図」の章を読むことにします

講義

  • ロラン・バルトと文化記号学
    • 神話学:外示(デノテーション)と共示(コノテーション
      • ロラン・バルト現代社会の神話―1957 (ロラン・バルト著作集 3)
        • 「私は理髪店にいて『パリ・マッチ』誌を一冊、手渡される。その表紙には、フランスの軍服を着た一人の若いニグロが、軍隊式の敬礼をして目を上げているが、おそらくその見つめる先には、三色旗がひるがえっているのだろう。こうしたことが映像の意味である。だが、純粋であろうがなかろうが、わたしにはその映像が私にとって何を意味しているかがよくわかる。すなわち、フランスは偉大な〈帝国〉であること、そのすべての息子らは、肌の色の区別なく、その旗に忠実に仕えるということ、いわゆる抑圧者に仕えるこの黒人の熱意ほど、いわゆる植民地主義を非難する人たちに対する最良の応答はないということ。それゆえ、わたしはここでもまた、価値の高められた記号体系を目の前にしていることになる。すでに、前提となる体系(「フランス軍隊風の敬礼をする黒人兵士」)から、それ自体形成されたシニフィアンがある。それからシニフィエがある(ここではそれは、フランス性と軍隊性の意図的な混合である)。そして最後に、シニフィアンをつうじての、シニフィエの現前がある(バルト前掲書)」。
        • 二重の記号体系:「薔薇」という記号は、「bara」という音(シニフィアン)と「茎に棘があって、複雑な花弁を持つ植物」という概念(シニフィエ)から成り立つが、その「薔薇」という(喋られた/書かれた)記号自体がシニフィアンとなって、たとえば「情熱」というメタ・レヴェルでのシニフィエを指す場合。
      • 同「広告のメッセージ」『記号学の冒険
        • 「アストラで黄金の料理を」という広告の場合:共示が外示を隠蔽する
      • 同「映像の修辞学」『第三の意味―映像と演劇と音楽と』:パンザーニ社の広告の分析

英語字幕付きで英語の映像を見る

学術論文演習 第3回

学術論文の書き方/ルール

デザイン論特講3 第2回

イントロダクション

  • 講義情報
    • 講義情報ウェブサイト(ブログ)について

講義

英書講読 第3回

講義

講義

  • 「文化」とは一体何なのか
    • 古典的定義=「教養」としての文化
    • 人類学的定義=「生活の仕方の全体」
    • 「意味の共有」としての文化=文化論的転回

写真論 第2回

講義

学術論文演習 第2回

学術論文の書き方/ルール


https://satow-morihiro.hatenablog.com/


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19年度前期芸術学A視覚文化論デザイン論特講1デザイン理論特講(大学院)/a> 講演、特別講義など

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