予定
- 映画の文法
- 映画における編集
- 180度の法則(イマジナリー・ライン)
- ショット/リヴァース・ショット
- 視線によるつなぎ
- 初期映画/物語映画
- 初期映画と「驚き」
- 物語と編集
マンガのコマ割り「映画的手法」少女マンガにおけるコマ割りの逸脱
- 映画における編集
参考映像リスト
- 映画における編集
- ジョン・ヒューストン(監督)『マルタの鷹 [DVD]』
- セルゲイ・エイゼンシュテイン(監督)『全線~古きものと新しきもの~ [DVD]』
- スパイク・ジョーンズ(監督)『ランプ』(イケア社のCM、2003)
- 初期映画から物語映画へ
- リュミエール兄弟
- 『工場の出口』(1895)/『赤ん坊の食事』(1895)/『壁の破壊』(1895)/『水をかけられた撒水夫』(1895)/『リヨンの写真学会参加者の下船』(1895)/『ラ・シオタ駅に到着する列車』(1895)/『カード遊び』(1895)/『海の小舟』(1895)/『エルサレム駅からの出発』(1896)
- ジョルジュ・メリエス
- 『御しえない髭』(1904)/『ゴム頭の男』(1902)/『ひとりオーケストラ』(1900)
- ジョージ・アルバート・スミス
- 『トンネルの中でのキス』(1899)/『また夢を見させてくれ』(1899)/『おばあちゃんの虫眼鏡』(1900)/『望遠鏡からの眺め』(1900)/『メアリー・ジェーンの災難』(1903)
- エドウィン・S・ポーター
- 『大列車強盗』(1903)
- リュミエール兄弟
講義後の補足
- はじめに見せた映像は、モンティ・パイソンの『フライング・サーカス』から第2シリーズ第1話の《馬鹿な歩き方省(Ministry of Silly Walk)》です(DVD『空飛ぶモンティ・パイソン VOL.3 [DVD]』)。
- 指摘するのを忘れてましたが、最後に映るさまざまなシリー・ウォークの映像は、明らかにリュミエール兄弟などの初期映画のパロディです。
- 劇団ナイロン100℃の会社が「sillywalk.com」という名前だという指摘がありました。成る程。まあ、モンティ・パイソンは、ひねった笑いを追求する人たちにとっては、基礎教養みたいなもんですから、そういう名前を付けるのは、よくわかります。ちなみにこの会社のマネージメント部は「http://ducksoup.cool.ne.jp/」というようですが、これもまたひねった笑いの基礎中の基礎であるマルクス兄弟の映画『我輩はカモである [DVD]』の原題からです。好きなんですね。
- 映画の編集技法について書かれた文献はいろいろありますが、その中で僕が持っているものを挙げておきます。
- ルイス・ジアネッティ『映画技法のリテラシー〈1〉映像の法則 ([1]映像の法則)』
- ジェレミー・ヴィンヤード『傑作から学ぶ映画技法完全レファレンス』
- スティーヴ・ブランドフォード他『フィルム・スタディーズ事典―映画・映像用語のすべて』
- スパイク・ジョ−ンズによるイケア社のCMは、『広告批評』2003年11月号の付録CD-ROM『世界のコマーシャル2003』からです。ここでも見ることができます。
- 今日見せたような初期映画は、情報館にあるヴィデオ『映画の宝物(第一集:すべてのはじまり)』(778.23:エイガノ:VHS)で見ることができます。
質問など
- 別の授業で『大列車強盗』の色つきのものを見たというコメントがありました。もちろんその時点では、カラー技術はないのですが、手で彩色したものです。手彩色の映画は、リュミエールのものにもあります。次週、見せます。
- トーキー、サウンドトラックについての質問がいくつかありましたので、仕組みについては、次週話します。興味ある人は、増田聡、谷口文和『音楽未来形―デジタル時代の音楽文化のゆくえ』(67-69)を参照してください。