講義概要:美術史特講2

美術史特講2
木曜日1講時@情報館B1F・AVホール
大学院専門科目(博士課程前期)

  • 履修年次:芸術研究科博士前期課程1年次〜

講義の目的

展示とは,モノを秩序付けるシステムであり、モノそれぞれの「意味」を決定づけるコンテクストでもあり、さらに「美術作品」そのものの身分を保証する装置ともなる。本講読の目的とするところは、モノを展示するという行為を、意味作用の実践として捉えた上で、さまざまな歴史/文化的なコンテクスト――とくに19世紀ヨーロッパにおけるさまざまな視覚の装置群――において位置づけ、そこに生起する文化的・政治的な問題を前景化することにある。教会の聖遺物コレクション、「驚異の部屋」から近代的,ブルジョア的な美術館/博物館へのシフト、さらにモダニズムの展示空間へという系譜を踏まえた上で、視覚文化の受容にはたらく力学を、さまざまな例とともに考察していきたい。

講義の進め方

  1. イントロダクション:コレクションと展示
  2. 展示とコンテクスト--視覚文化の受容と仲介者
    1. 「共有された意味」としての文化
    2. 芸術と文化--民族誌展示と「プリミティヴィズム」
  3. 展示の歴史
    1. 驚異の部屋(珍品陳列室)とモノの秩序
    2. 礼拝的価値と展示的価値
    3. 近代性と展示
  4. 一九世紀の視覚文化
    1. パノラマと視覚装置
    2. 美術館/博物館の誕生
    3. 動物園と監視
    4. 万国博覧会というメガ・イヴェント
    5. 百貨店と都市の変容
    6. 観光のまなざし
    7. 帝国の視覚
    8. 写真の発明
    9. ステレオ写真の視覚
    10. 運動の表象と映画の誕生

評価基準

出席30%、期末レポート70%


https://satow-morihiro.hatenablog.com/


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