近現代美術1-a:1日目

概要

  • 講義概要
    • 本講義の目標は、近代における美術の位置を、幅広い社会的、文化的な文脈の中で捉え、「美術」というものがその存在理由の基盤としてきた理論――モダニズム近代主義〕と謂われる――を理解し、その問題点をも把握することにある。具体的には、ヨーロッパに関しては、ポスト印象派の登場から、日本に関しては、もう少し遡って幕末期の西洋文化流入期から扱い、第二次世界大戦期までを。二人の講師によるリレー形式(前半を佐藤、後半を高橋が担当)で扱う。
  • 成績評価の方法
    • 出席 授業への参加度 レポート
  • スケジュール
    • 1 日目 教員:佐藤 守弘
      • 1 講時 総論:近代・近代性・近代主義――メディアの自己批判と「前衛」概念
      • 2 講時 西洋近代の受容――洋画と日本画【日本】
      • 3 講時 美術制度の確立――美術教育・美術館・官展【日本】
      • 4 講時 視覚の変容と近代性――芸術・デザイン・写真【西洋】
    • 2 日目
    • 3 日目 教員:高橋 千晶
  • レポート課題
    • 1850年代から1930年代までの、ヨーロッパおよび日本の任意の美術作品を1点選び、本講義で取り上げた問題点を踏まえた上で、その作品について以下のように論述する。
      • 1,文献などで調べられる情報に基づいてそのイメージを紹介し、
      • 2,そのイメージが何を、どのように表象しているかを自分なりに分析し、
      • 3,なぜそのイメージは、そのように作られたかを考察する。

レポートの書き方

1講時:総論:近代・近代性・近代主義――メディアの自己批判と「前衛」概念

2講時:西洋近代の受容――洋画と日本画【日本】

  • 「日本」「近代」「美術」の問題点
    1. 日本/西洋という二項対立の問題
    2. 近代(近代性・近代化・近代主義)の問題
      • 都市化、複製技術、「大衆」文化
    3. 「美術」という制度の問題
      • 教育/展示/歴史にかかわる制度、「芸術家」と表現、前衛
  • 初期近代における西洋と日本の交流
  • 写真術の受容
  • 洋風画から洋画への過渡期
  • 写真と絵画
  • 明治のマスメディア

3講時:美術制度の確立――美術教育・美術館・官展

参考資料:日本の美術学校の歴史(戦前)

4講時:視覚の変容と近代性――芸術・デザイン・写真

  • 19世紀後半における視覚文化
  • 新たなる視覚――写真の誕生
  • 近代における視覚の変容
  • ヴィクトリア時代の視覚文化

https://satow-morihiro.hatenablog.com/


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