1コマ目
- 考現学と路上観察学
- 超芸術トマソン(赤瀬川原平)
- 開発などによって隠蔽されてしまった都市の無意識の露頭
- 反芸術とストリート(ハイレッド・センター)
- 路上観察学会(1986年)
- 考現学
- 今和次郎&吉田謙吉を中心とした都市の細部、痕跡を「採集」する行為
- 今和次郎の民家研究と採集
- 「建築外の建築」
- 「このような建築外の建築――人間がそのいる場所に、無意識のうちに築いている、いろいろな跡、すなわちいろいろなものをとり散らかしている有様そのまま――に厳密な態度で注意を突進めると、人間の動作の源泉の真理を考えることになる(「土間の研究図」)
- 建築への「空間」的視座
- 「空間とは実践された場所のことである。たとえば都市計画によって幾何学的にできあがった都市は、そこを歩く者たちによって空間に転換させられてしまう(M・ド・セルトー『日常的実践のポイエティーク (ポリロゴス叢書)』)
- バラック装飾社
- 考現学採集
- 「動物学者や植物学者が動物や植物に対してもつ態度と、われわれがわれわれの対象たる文化人に向けるのと変わりがないのである。考古学の態度と照らしてみると、それは遺物遺跡にたいする心境である。街のショーウィンドーの品物を歴史博物館の陳列品と同列に見るのである」。
- 「東京銀座街風俗記録」(1925年)
- 採集=蒐集/コレクションとは?
- 「見えない世界」を「見えるモノ」で比喩的に表象する
- クシシトフ・ポミアン『コレクション―趣味と好奇心の歴史人類学』
- 展示の系譜
- 教会の聖遺物、献納品コレクション
- 日本の場合:開帳(居開帳、出開帳)
- 驚異の部屋(珍品陳列室)
- 「世界という散文」=アレゴリーとしてのコレクション
- 教会の聖遺物、献納品コレクション
- 「見えない世界」を「見えるモノ」で比喩的に表象する
- 痕跡と想像力
- 徴候と推論
- 視覚的無意識と精神分析における無意識
- モレッリ法とフロイト
- 痕跡の採集者としての探偵
- シャーロック・ホームズの推理法
- 「細部を見抜く桁外れの才能」を持つホームズ
- ワトソンがホームズの推理に驚くのは、「僕の思考の流れを追い切れないか、大きな推論のもとになる小さな事実を観察し落としている」
- シャーロック・ホームズの推理法
- セレンディピティ=ちょっとした徴候から推論して解答に至ること
- 推論的パラダイム
- 推論=アブダクション
- 「化石が発見される。それは例えば魚の化石のようなもので、しかも陸地のずっと内側で見つかったとしよう。この現象を説明するために、われわれはこの一帯の陸地はかつては海であったにちがいないと考える。これも一つの仮説である(C・S・パース)」
- 視覚的無意識と精神分析における無意識
- 超芸術トマソン(赤瀬川原平)
参考文献
- 今和次郎『日本の民家 (岩波文庫)』
- 藤森照信編『考現学入門 (ちくま文庫)』
- 川添登『今和次郎―その考現学』
- 赤瀬川原平『東京ミキサー計画:ハイレッド・センター直接行動の記録 (ちくま文庫)』
- 赤瀬川原平『超芸術トマソン (ちくま文庫)』
- 路上観察学会『路上観察学入門』
- 林丈二『林丈二的考現学―屁と富士山 (INAX booklet)』
- 林丈二『路上探偵事務所 (講談社文庫)』
- 林丈二『パリ 歩けば…… 100日の散歩で見つけたもの』
- 佐藤守弘「〈転地〉としての考現学採集」『SITE ZERO/ZERO SITE』3号(メディア・デザイン研究所)