告知
- 来週(7/22)の講義は、講師が海外出張のため、休講にします。
- ただしこの講義と同内容のクラス、「芸術学1B」で全体のまとめを行います。時間が空いている人はそちらに出席しても可。
- 芸術学1B、7/17(水)第2講時、明窓館M201
レポート課題
- 任意のイメージ(絵画、写真、イラスト、マンガなどの静止画)を一点採り上げ、それが何をどのように表しているのかを記述した上で、そのイメージの魅力について論述する。
- 引用元、参考文献(書籍、ウェブなど)は、文末にリストの形で必ず明記すること(下記の字数には含めない)
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- 字数:1200〜2000字
- 形式:A4用紙縦使い、横書き、ワープロ推奨、ホッチキスは左上とめ
- 取り上げたイメージを、必ずコピー(白黒でも可)、あるいは印刷してレポートに添付すること。
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- 提出期限・場所
- 7月25日(木)〜7月31日(水)※土日除く 各日10:00〜17:00 ※締切厳守
- 提出場所: 流渓館2階 R-201
- 提出期限・場所
講義
- まなざし/視線と監視
- 観者を見つめるイメージ:はたらきかける「まなざし」
- 選挙ポスターとまなざし
- 絵画のなかのまなざしの往還:ティントレット《スザンナの水浴》におけるまなざし
- 「ジェンダー」とまなざし
- ジェンダー=社会的、文化的に定められた性差(男らしさ/女らしさなど):生物学的な性差(セックス)とは区別される。
- 男性優位のジェンダー構成においては、男性は見る主体であり、女性は見られる対象となる。
- 視線の主体である男性は、「見る」という行為によって女性という「他者」を性格づける。
- 男性(主体)は、女性(他者)に付与したそれぞれの性格(受動的、露出、イメージ、感情、神秘、自然…)の反対語(能動的、窃視、言語、理性、好奇心、文化…)を自らに付与する。
- 「主体」とは先験的に存在する物ではなく、「他者」との関係の網目のうちに構築される物である。
- 「男は行動し、女は見られる。男は女を見る。女は見られている自分自身を見る。これは男女間の関係を決定するばかりでなく、女性の自分自身に対する関係をも決定してしまうだろう。彼女の中の観察者は男であった。そして被観察者は女であった。彼女は自分自身を対象に転化させる。それも視覚の対象にである。つまりそこで彼女は光景となる」(ジョン・バージャー『イメージ Ways of Seeing―視覚とメディア (パルコ・ピクチャーバックス)』)。
- 監視と視線の内面化
- パノプティコン(一望監視装置)=J・ベンサムが発案した監獄
- 中央の監視塔は鎧戸になっている→囚人からすると、看守がいるかいないかは分からない。
- つねに監視されている心理状態になる/自らが自らの看守となる→視線の内面化
- 参考資料:ミシェル・フーコー『監獄の誕生 ― 監視と処罰』
- パノプティコン(一望監視装置)=J・ベンサムが発案した監獄
- 映画『パリ、テキサス [DVD]』における視線のゲーム