藝術学舎(大阪) 2日目

講義概要

  • <2日目講座概要>
    • 二日目は、まず京都を事例として都市と文化の多様性を考えます。さらに1920年代の考現学、1980年代の路上観察が、「採集」という行為を通して都市にどのように切り込んでいたかを紹介した上で、痕跡と想像力という「考古学」的問題を考えてみたいと思います。

講義の流れ

    1. 9:30〜10:50 なのにあなたは京都へゆくの――「古都」のサブカルチャー〔担当講師: 佐藤 守弘〕
    2. 11:00〜12:20 都市と路上――考現学路上観察〔担当講師: 佐藤 守弘〕
    3. 13:20〜14:40 都市の皮膚への介入――ポスター、グラフィティ、ヴァンダリズム〔担当講師: 荏開津 広・佐藤 守弘〕
    4. 14:50〜16:10 痕跡と推論――路上の考古学〔担当講師: 荏開津 広・佐藤 守弘〕

1講時

2講時

  • 都市と路上――考現学路上観察
    • 超芸術トマソン赤瀬川原平
    • 路上観察学会(1986年)
    • 考現学
      • 今和次郎&吉田謙吉を中心とした都市の細部、痕跡を「採集」する行為
      • 今和次郎の民家研究と採集
      • 「建築外の建築」
        • 「このような建築外の建築――人間がそのいる場所に、無意識のうちに築いている、いろいろな跡、すなわちいろいろなものをとり散らかしている有様そのまま――に厳密な態度で注意を突進めると、人間の動作の源泉の真理を考えることになる(「土間の研究図」)
      • 建築への「空間」的視座
      • バラック装飾社
      • 考現学採集
        • 「動物学者や植物学者が動物や植物に対してもつ態度と、われわれがわれわれの対象たる文化人に向けるのと変わりがないのである。考古学の態度と照らしてみると、それは遺物遺跡にたいする心境である。街のショーウィンドーの品物を歴史博物館の陳列品と同列に見るのである」。
        • 「東京銀座街風俗記録」(1925年)
  • モノと人間:物質文化論
    • 物質文化を研究する目的のためには、あらゆる人工物が、私たちが伝統的に美術作品に適用してきた類の視覚的分析の有効な対象となる。そうした分析の目標は、人工物の作成に潜む精神のパターンを発見することにある。こうしたパターンは、しばしば――実際のところ普通に――隠喩的な性質を持つ。人工物は、人間の条件の諸側面――存在、活動、関係、欲求、恐怖、希望の諸状態――の隠喩であり、それらを具体化していることもある。それらの隠喩は、作成者が個人であれ、集団的(社会)であれ、言語化するほど認識していない、もし気づいていたとしても大っぴらに表現することをためらうような所信を反映している時、もっとも有効に精神のパターンを現出する。
    • ある時代の家具の種類や数量、それらの部屋への出現などには、人間の振る舞い方や人間どうしの関係、さらには「もの」と人間の関係があらわれてくる。
    • ある文化の家具の歴史は家具の歴史は、その文化の身体の歴史を素描する。もちろん、家具のみならず「身体」に関する諸道具の歴史は、それぞれの道具の「身体」への関係の仕方によって、異なる身体の歴史を描いているものである。
    • 「身体」(についての認識)が、決して言語によって思考されることのないまま「もの」において変わりはじめた。

3講時

4講時


https://satow-morihiro.hatenablog.com/


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