講演
- 「関西の風景・音楽・身体―幕末から昭和まで」
- 佐藤守弘:ピクチャリング・キョウト―都市と視覚文化
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- はじめに:「トポグラフィ」とは?
- 佐藤守弘『トポグラフィの日本近代―江戸泥絵・横浜写真・芸術写真 (視覚文化叢書)』
- 心象地理=なじみ深い「自分たち」の空間と、その自分たちの空間の彼方にひろがるなじみのない「彼ら」の空間とを心のなかで名付け区別する実践(サイード『オリエンタリズム』)
- 風景=ヨーロッパ近代において成立し、その覇権の伸張とともに世界中に広がったもので、幾何学的遠近法をベースとして、自己(主体)と環境(客体/他者)を視覚的に媒介する表象=意味付けのシステム
- 名所から風景へ
- 「風景の発見」(柄谷行人『日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)』)
- 名所絵の見たもの=「実朝も芭蕉もけっして『風景』をみたのではない。彼らにとって、風景は言葉であり、過去の文学にほかならなかった」
- 「風景がいったん成立すると、その起源は忘れさられる・・・それは、はじめから外的に存在する客観物のようにみえる。ところが、客観物なるものは、むしろ風景のなかで成立したのである。主観あるいは自己もまた同様である。主観(主体)・客観(客体)という認識論的な場は、「風景」において成立したのである。つまりはじめからあるのではなく、「風景」のなかで派生してきたのだ」
- 「風景の発見」(柄谷行人『日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)』)
- はじめに:「トポグラフィ」とは?
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- 大阪トポグラフィ
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- 京都嫌い
- 梅棹忠夫「非観光都市・京都」(『梅棹忠夫の京都案内 (角川ソフィア文庫)』)
- 井上章一『京都ぎらい (朝日新書)』
- 京都嫌い
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- 1:〈治癒〉としての京都旅行――1970年代
- 70年代の京都イメージ
- 傷心女性のひとり旅
- 「ディスカバージャパン」からアンノン族へ
- 70年代の京都イメージ
- 2:学生とアングラの都――もうひとつの京都
- 最近の京都唄
- フィクションにおける京都の「学生さん」
- 3.:白昼夢としての京都――「そうだ 京都、行こう。」の修辞学
- 4:過去に定位される都市――明治期マスメディアと京都の近代
- 雑誌『太陽』の創刊:1895年1月
- 『太陽』と写真
- ジョン・アーリ『観光のまなざし―現代社会におけるレジャーと旅行 (りぶらりあ選書)』
- 1895年:「三大事件」
- 京都と「国風文化」
- 『太陽』と写真
- 雑誌『太陽』の創刊:1895年1月
- 5:伝統の地政学――京都の京都化
- 1:〈治癒〉としての京都旅行――1970年代