講義
- 鉄道と観光と広告
- 広告空間としての駅
- 京都=過去に定位される都市
- 佐藤守弘『トポグラフィの日本近代 江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』(「伝統の地政学」)
- 国鉄/JR東海の観光キャンペーン史年表
- 1964 東海道新幹線開通
- 1968 「ヨンサントオ」ダイヤ大改正 →SLブーム
- 1970 大阪万博 「ディスカバー・ジャパン」 『an・an』『non-no』創刊
- 1978 「いい日旅立ち——DISCOVER JAPAN 2」 デスティネーション・キャンペーン(DC)開始
- 1980 DC「京の冬の旅」
- 1984 「エキゾチック・ジャパン」
- 1987 国鉄分割民営化 「シンデレラ・エクスプレス」(以降エクスプレス・シリーズ×7)
- 1993 「そうだ 京都、行こう。」
- 70年代の京都イメージ
- 「ディスカバー・ジャパン」キャンペーン
- 藤岡和賀夫『DISCOVER JAPAN 40年記念カタログ』
- ディスカバー、ディスカバー・ジャパン「遠く」へ行きたい:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape
- テレビ番組「遠くへ行きたい」:六輔 さすらいの旅 第一回 - YouTube
- 「アンノン族」の登場
- 赤木洋一『「アンアン」1970 (平凡社新書 358)』
- 「いい日旅立ち——DISCOVER JAPAN 2」
- 「エキゾチック・ジャパン」
- 視線と権力
- 観者を見つめるイメージ:はたらきかける「視線」
- 選挙ポスターと視線
- ジェンダーと視線
- ティントレット《スザンナの水浴》
- ストーリー:「美しい若妻スザンナが沐浴しているときに、長老二人が近寄り、言い寄った。しかし、スザンナは拒絶した。逆恨みした長老たちは、スザンナを姦通罪で訴え、スザンナは死刑になってしまいそうになる。そこで、預言者ダニエルは二人の長老を尋問し、矛盾を暴き、スザンナの無実が実証された。二人の長老は死刑となった」(旧約聖書ダニエル書外典より)。
- 3つのまなざし
- スザンナを「覗き見」る長老たちのまなざし=見返されることのない「非対称」のまなざし
- 鏡を見るスザンナのまなざし=自らを見る:男性のまなざしを内面化したまなざし
- 絵を見る観者のまなざし=メタ・レヴェルのまなざし:ポルノグラフィ?
- ジェンダー=社会的、文化的に定められた性差(男らしさ/女らしさなど):生物学的な性差(セックス)とは区別される。
- 男性優位のジェンダー構成においては、男性は見る主体であり、女性は見られる対象となる。
- 視線の主体である男性は、「見る」という行為によって女性という「他者」を性格づける。
- 男性(主体)は、女性(他者)に付与したそれぞれの性格(受動的、露出、イメージ、感情、神秘、自然…)の反対語(能動的、窃視、言語、理性、好奇心、文化…)を自らに付与する。
- 「主体」とは先験的に存在する物ではなく、「他者」との関係の網目のうちに構築される物である。
- 「男は行動し、女は見られる。男は女を見る。女は見られている自分自身を見る。これは男女間の関係を決定するばかりでなく、女性の自分自身に対する関係をも決定してしまうだろう。彼女の中の観察者は男であった。そして被観察者は女であった。彼女は自分自身を対象に転化させる。それも視覚の対象にである。つまりそこで彼女は光景となる」(ジョン・バージャー『イメージ Ways of Seeing―視覚とメディア (パルコ・ピクチャーバックス)』)。