講義
- 芸術と制度
- 近代における「芸術」概念
- 「〔19世紀以来の近代資本主義の文化的表現〕では、制度や慣習がどうであれ、私は自分をこのように表現するという、近代的な主体の表現としての芸術が目指される。〔…〕それにあたって、〔…〕絵画は絵画に固有のランゲージ、音楽は音楽に固有のランゲージへと、自己批判を通じて自己純化をしていけばいい〔…その結果〕一方には、芸術家というハダカの主体、他方には絵画でいえば平面の上での色とかたち、音楽でいえば時間の中での音の組織の展開だけが残る。(浅田彰「ポストモダン・アート」、『ur』No.2, ペヨトル工房、1990)
- クレメント・グリーンバーグの理論
- 自己=批判(cf. カント)としてのモダニズム
- 各々のメディアに独自なもの(スペシフィシティ)を追求→色と形
- 「絵画」に独自なもの=支持体に不可避の平面(フラット)性
- 「三次元空間のイリュージョン」の否定
- 参照:クレメント・グリーンバーグ「モダニズムの絵画」『グリーンバーグ批評選集』
- 「三次元空間のイリュージョン」の否定
- 自己=批判(cf. カント)としてのモダニズム
- モダニズムの行き詰まりと芸術のポストモダン
- 音楽のモダニズム
- ヨーロッパ芸術音楽(いわゆる「クラシック」)におけるモダニズム
- 「モダン・ジャズ」はどのように「近代的」なのか
- 「ビ・バップ」とジャズの近代化
- ダンス、歌の排除
- 編成の縮小
- コード(和音)に則った即興演奏
- →作者としての「演奏者」(⇔クラシックにおける作者はあくまでも作曲家)
- 「ビ・バップ」とジャズの近代化
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- ジャズのインプロヴィゼーション(即興演奏)
- シャンソン《枯葉》 Yves Montand - Les Feuilles Mortes - YouTube
- キャノンボール・アダレイ+マイルス・デイヴィスによるジャズ版 Cannonball Adderley - Autumn Leaves - YouTube
- イントロ→0:52 テーマ→2:04 ソロ1(アルト・サクソフォン)→4:20 ソロ2(トランペット)→6:38 ソロ3(ピアノ)→7:44 テーマ→8:35 アウトロ
- 解説:ジャズ音楽理論とアドリブ講座
- 後年の《枯葉》(60年代マイルス・クインテット) Miles Davis Quintet feat. Wayne Shorter solo live '64 - YouTube
- ジャズのインプロヴィゼーション(即興演奏)
プレモダン・ジャズからモダン・ジャズ(モダニズム)、そして
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- ニュー・オーリンズ・ジャズ
- プリザベーション・ホール・オーケストラ《ザッツ・ア・プレンティ》
- スウィング
- ビ・バップ
- ハード・バップ
- モード・ジャズ
- フリー・ジャズ
- 即興音楽
- エレクトリック・ジャズ(クロスオーヴァー/フュージョン)
- 「モダン・ジャズ」の崩壊、拡散、ポストモダン?
- ジャズで踊る:アシッド・ジャズ
- ユナイテッド・フューチャー・オーガナイゼーション, 《ラウド・マイノリティ》, Loud Minority - United Future Organization - YouTube
- ヒップ・ホップとジャズ
- ギャング・スタ《ジャズ・シング》, Gang Starr - Jazz Thing (From "Mo'Better Blues") - YouTube
- ア・トライブ・コールド・クエスト《ジャズ》,A Tribe Called Quest - Jazz (We've Got) Buggin' Out - YouTube
- 現在のジャズ
- ロバート・グラスパー《レット・イット・ライド》, Robert Glasper Experiment - Let It Ride feat. Norah Jones - YouTube
- フライング・ロータス《ネヴァー・キャッチ・ミーft.ケンドリック・ラマー》, Flying Lotus - Never Catch Me ft. Kendrick Lamar - YouTube
- ジャズで踊る:アシッド・ジャズ
- ニュー・オーリンズ・ジャズ
参考文献
レポート課題
- 任意のイメージ(絵画、写真、イラスト、マンガなどの静止画が望ましい)を一点採り上げ、講義内で行われたヴィジュアル・リテラシーの問題などを踏まえた上で、そのイメージの魅力について論述する。
- マンガ、絵本などは、本全体を扱うのではなくて、最大見開き1ページまで(ひと目で見られるまでの範囲)を分析すること。
- 引用元、参考文献(書籍、ウェブなど)は、文末にリストの形で必ず明記すること(下記の字数には含めない)
- 取り上げたイメージを、必ずレポート内にレイアウトすること。
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- 記入方法:PCで作成
- 用紙形式:A4判用紙
- 枚数・字数:1200〜2000字
- 書式:ヨコ書き
- 提出先 :e-classで提出すること
−−提出期限 :2021年8月2日
- 補足
- タイトルは上記の課題を写すのではなく、内容に沿ったタイトルを付けてみましょう。
- 書く順番としては
- 扱う対象の最低限の情報(誰が、いつ描いたか? タイトルはなにか? など)
- 「何を」描いているのかを記述
- 「どのように」描いているのかを記述
- それを踏まえた上で、そのイメージの仕掛けや魅力などを考察する