写真の起源-新たな視覚体験
- 写真前史
- 「写真を撮る欲望」
- ジェフリー・バッチェン『写真のアルケオロジー』前川修、佐藤守弘、岩城覚久共訳
- 幾何学的遠近法(透視図法)とイリュージョン
- 様々な描画装置
- カメラ・オブスキュラ(「カメラ・オブスクラ」とも)
- カメラ・オブスキュラとは、ラテン語で「暗い部屋」という意味。暗い部屋に、小さな穴(ピンホール)から光が差し込むと、外の明るい世界が上下左右逆に映るという原理は紀元前から知られていた。
- 後にレンズを利用することによって、鮮明な像(イメージ)が得られることが知られるようになり、ヨーロッパでは、ルネサンス期以降、描画装置、科学的な観察装置として広く使われるようになり、また啓蒙主義時代(17c後半〜18c)の知のモデルともなった
- 目の外部化
- カメラ・オブスキュラに映る像を化学的な方法により定着させる技術が、写真術
- 光と痕跡:フォトジェニック・ドローイング(光による素描)とサイアノタイプ(青写真)
- 「写真を撮る欲望」
- 写真術の「発明」
- ニセフォール・ニエプスとエリオグラフィ
- 版画の複製から「最初の写真」へ
- ユダヤ瀝青
- ジェフリー・バッチェン『写真のアルケオロジー (視覚文化叢書)』
- ルイ・ジャック・マンデ・ダゲールとダゲレオタイプ
- 銀板の輝きと一点性
- 物質性と触覚
- ダゲールによる写真の発明について(当時の新聞記事)
- ジオラマの著名な画家であるダゲール氏によってなされた重要な発見について。この発見は驚異のように思われる。そしてもしも立証されるならば意匠芸術において革命となる見込みがある。
- ダゲール氏はカメラオブスキュラの後部に描き出されている像を定着させる方法を発見した。それゆえ、これらの像は物体の一時的な反映ではなくて、それらの固定した持続的な刻印である。そしてそれは絵画あるいは版画のようにそれらの物体の現場から移され得る。
- わが読者に、カメラオブスキュラによつて描かれた自然像の忠実度を想像せしめ、かつそれに対して光の階調、濃淡および中間調をもって、この像を固定させる太陽光線の作用をそれに付け加えさせるならば、読者はそれを見ることによって、ダゲール氏がわれわれの好奇心を満足させた美しい意匠を理解するにいたるであろう。
- 生命なき自然、建築は、ダゲール氏が彼自身の名前にちなんで呼ぶことを意図している器具ダゲレオタイプの勝利である。
- ダゲールは磨かれた金属板を処理した。そして3分間で『自然のみがその作品に与えられる真実をもって与えられた』パリの並木道やセーヌ川の眺望を生み出すことができた。(1839年1月6日「ガゼット・ドゥ・フランス」紙より)
- 廉価版ダゲレオタイプ
- →ティンタイプ、アンブロタイプ
- ウィリアム・ヘンリー・フォックス・トルボットとカロタイプ
- Henry Fox Talbot - Wikipedia
- The Fox Talbot Museum at Lacock | National Trust
- カロタイプ(紙ネガ)とソルテッド・ペーパー印画
- 写真集『自然の鉛筆 Pencil of Nature』(1844-46)
- 『自然の鉛筆』
- Geoffrey Batchen, William Henry Fox Talbot (55s)
- 写真と複数性
- 複製技術=再生産(reproduction)と複数生産(multiple)
- ネガ=ポジ法とは:版画・印刷・印画(プリント・カルチャー)
- ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」(『ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 (ちくま学芸文庫)』などに所収)
- ニセフォール・ニエプスとエリオグラフィ