日本の芸術2
講義概要
- 日本の近現代の文化において重要な役割を果たしている視聴覚文化——写真や音楽——を,コミュニケーションのためのメディアという視点から紹介します。誰が,誰のために,何を,どのように作ることによって,何をしようとした/しているのか。画像や音を実際に見たり聞いたりしながら,その機能について考え,さらに,考えたことを相互に理解し合うことが目標です。なお毎週,授業の終わりに,出席確認を兼ねて,作品や扱われた問題に関する感想文(解釈・記述・評価)を書いてもらいます。
講義計画
- 1 ガイダンス:「文化/Culture」とはなにか(佐藤
- 2 ポピュラー・カルチャー/マスカルチャー/サブカルチャー(佐藤)
- 3 日本の写真Ⅰ:写真の伝来――迫真性と珍奇性(高橋)
- 4 日本の写真Ⅱ:天皇の肖像――御真影と家族写真(高橋)
- 5 日本の写真Ⅲ:芸術写真――絵画と写真(高橋)
- 6 日本の写真Ⅳ:新興写真――広告と報道(高橋)
- 7 日本の写真Ⅴ:戦後写真の展開――記録と表現(高橋)
- 8 日本の写真Ⅵ:現代アートと写真――境界の横断(高橋)
- 9 初音ミクからみる現代日本の視聴覚文化Ⅰ:初音ミク現象の概要(舩木)
- 10 初音ミクからみる現代日本の視聴覚文化Ⅱ:現象の背景——同人音楽,VOCALOID,動画投稿サイト(舩木)
- 11 初音ミクからみる現代日本の視聴覚文化Ⅲ:音楽としての側面1——楽曲の傾向,歌詞(舩木)
- 12 初音ミクからみる現代日本の視聴覚文化Ⅳ:音楽としての側面2——他の日本のポピュラー音楽との比較(舩木)
- 13 初音ミクからみる現代日本の視聴覚文化Ⅴ:キャラクターとしての側面——N次創作,データベース消費論(舩木)
- 14 初音ミクからみる現代日本の視聴覚文化Ⅵ:西洋近代の音楽観との比較(舩木)
- 15 総括(レポートの書き方/提出の仕方)(佐藤)
評価
- 平常点 20%
- コメント 30%
- 授業の終わりに,担当者から質問をして,それに対する回答を書いてもらいます。どれだけ授業を正しく理解しているかが,評価のポイントです。
- 期末レポート 50%
- 3人の担当者にそれぞれレポートを提出してもらいます。どれだけ日本の視覚/聴覚文化を深く理解したかが評価の分かれ目です。