講義
- ウィリアム・ヘンリー・フォックス・トルボット
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- 写真と複数性
- 複製技術=再生産(reproduction)と複数生産(multiple)
- ネガ=ポジ法とは:版画・印刷・印画(プリント・カルチャー)
- 湿式コロディオン法(ガラス・ネガ)と鶏卵紙(アルビュメン・プリント)
- ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」(『ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 (ちくま学芸文庫)』などに所収)
- 写真と複数性
- 写真と痕跡
- アイコン=インデックス的記号としての写真――パース
- アイコン的記号/インデックス的記号/シンボル的記号(C・S・パースによる記号の三分類)
- インデックス的記号=対象物との物理的因果関係に基づく記号
- 写真、特にスナップ写真は非常に有益である。というのは、それらが表意している対象にある点でまったくよく似ているということをわれわれが知っているからである。しかしこの類似性というのは、写真が一点一点物理的に自然と対応するよう強いられるという状況のもとで作られたという事実によるものである。そういう点で、それらは記号の第二のクラスつまり物理的結合による記号のクラスに属する。(チャールズ・サンダース・パース『記号学 (パース著作集)』、内田種臣訳、勁草書房、1986)
- アイコン→メタファー(隠喩)、インデックス→メトニミー(換喩)
- 瀬戸賢一『メタファー思考 (講談社現代新書)』
- 呪術の二類型
- アイコン的記号/インデックス的記号/シンボル的記号(C・S・パースによる記号の三分類)
- アイコン=インデックス的記号としての写真――パース
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- 写真イメージの存在論――バザン
- そこ〔絵画〕に人間が介在するということが、画像の上に疑惑の影をいつまでも投じていた。〔……〕絵画と比べての写真の独自性は、その本質的な客観性にある。〔……〕最初の事物とその表現の間にもう一つの事物〔カメラないしはレンズ〕以外は何一つ介在しないというのは、これがはじめてのことだった。厳密な決定論に従えば、外部世界の像が人間の創造的干渉なしに自動的に形成されるというのは、これが初めてのことだった。〔……〕写真は、〔……〕《自然現象》としてわれわれに働きかけるのである。〔……〕写真は、事物からその再現物への実在性の移動によって利益を得ている。〔……〕写真の映像も、ピントが外れてぼやけたり、形が歪んだり、色が変化したり、資料的価値がなかったりすることがあるかもしれないが、その生まれてくる過程を考えれば、それはやはりモデルの本体から生じてきたものなのである。写真の映像は、モデルそのものなのである。
- デス・マスクの型取りもまた、再現の過程での一種の自動性を示している。この意味では、写真を、光という代理人による事物の型取りと見なすこともできるだろう。(アンドレ・バザン『映画とは何か(上) (岩波文庫)』)
- 写真イメージの存在論――バザン