告知
- 来週は私が以下のシンポジウムで発表するため渡欧するので休講します。
予定
- 風景論
- 『オランダの光 [DVD]』
- 赤瀬川原平『四角形の歴史 (こどもの哲学・大人の絵本)』
- 文化的実践としての風景
- 心象地理=なじみ深い「自分たち」の空間と、その自分たちの空間の彼方にひろがるなじみのない「彼ら」の空間とを心のなかで名付け区別する実践(サイード『オリエンタリズム』)
- 風景=ヨーロッパ近代において成立し、その覇権の伸張とともに世界中に広がったもので、幾何学的遠近法をベースとして、自己(主体)と環境(客体/他者)を視覚的に媒介する表象=意味付けのシステム
- 名所から風景へ
- 「風景の発見」(柄谷行人『日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)』)
- 名所絵の見たもの=「実朝も芭蕉もけっして『風景』をみたのではない。彼らにとって、風景は言葉であり、過去の文学にほかならなかった」
- 「風景がいったん成立すると、その起源は忘れさられる・・・それは、はじめから外的に存在する客観物のようにみえる。ところが、客観物なるものは、むしろ風景のなかで成立したのである。主観あるいは自己もまた同様である。主観(主体)・客観(客体)という認識論的な場は、「風景」において成立したのである。つまりはじめからあるのではなく、「風景」のなかで派生してきたのだ」
- 「文化的な媒体としての風景は、イデオロギーにも似た二重の役割を果たす。〔両者とも〕文化的、社会的に構築されたものを自然化する〔あたかも自然にできたもののように見せかける〕」(W・J・T・ミッチェル→Topography - 蒼猴軒日録)
- 「風景の発見」(柄谷行人『日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)』)