英書講読 第10回

コメント返し

  • モティーフ、シンボル、アレゴリー
    • チャールズ・サンダース・パースによる記号の3クラス:インデクス、アイコン、シンボル
    • エルヴィン・パノフスキーのイコノロジー(『イコノロジ-研究 (上) (ちくま学芸文庫 ハ 19-2)』)
      • イコノグラフィ以前/イコノグラフィ/イコノロジー
    • ロラン・バルトの「神話学」(『現代社会の神話―1957 (ロラン・バルト著作集 3)』)
    • 神話学:外示(デノテーション)と共示(コノテーション):もとはルイ・イェルムスレウの考え
    • バルト「映像の修辞学」『第三の意味 新装版: 映像と演劇と音楽と』:パンザーニ社の広告の分析
      • シニフィアン=意味するもの(能記/signifier)とシニフィエ=意味されるもの(所記/signified):フェルディナン・ド・ソシュールの記号学から
      • 二重の記号体系:「薔薇」という記号は、「bara」という音(シニフィアン)と「茎に棘があって、複雑な花弁を持つ植物」という概念(シニフィエ)から成り立つが、その「薔薇」という(喋られた/書かれた)記号自体がシニフィアンとなって、たとえば「情熱」というメタ・レヴェルでのシニフィエを指す場合。
  • 時制(テンス)と時相(アスペクト)

写真論2 第2回

講義

  • 複製技術とはなにか?
    • 複製技術とメディア
      • 機械的複製技術(Mechanical Reproduction)
        • 「技術による複製は〔中略〕オリジナルの模像を、オリジナル自体にかんしては想像も及ばぬ場所へ、運びこむことができる。何よりもそれは、写真のかたちでであれディスクのかたちでであれ、オリジナルを受け手に近づけることができる。大寺院もその場所を離れて、芸術愛好家のアトリエに受け入れられるようになり、大ホールや野外で歌われた合唱作品も、室内で聴かれるようになる」(ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」1936)
      • 複製技術の歴史
        • 1839:写真術(ダゲールによるダゲレオタイプ)
          • 1841:ネガ=ポジ法(トルボットによるカロタイプ)
        • 1877:録音技術(エディソンによるフォノグラフ)
          • 1887:ディスク型録音装置(ベルリナーによるグラモフォン)
        • 1895:映画(リュミエール兄弟によるシネマトグラフ)


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芸術学特論1 第10回

講義

  • サブカルチャーとスタイル
    • テディ・ボーイズ
      • ロックン・ロール+エドワード7世時代(1901-10)のスタイル→上流階級の「パロディ」による階級の乗り越え
    • モッズ
      • クール・ジャズを好んでいたモッドたち——すなわち複数形でモッズmods——は、着る衣服、乗り物、ダンスの仕方、服用するドラッグ、行動や振る舞いに至るまで徹底的に細部に——たとえばジャケットのボタンの数やベントの長さ、パンツの裾幅など——こだわり、独自の文化のスタイルを手作りで編み上げた。多くは三つボタンの細身のスーツを着て、イタリア製のスクーターで集団走行をし、「パープル・ハーツ」と呼ばれる軽い覚醒剤を服用して、クラブで朝まで踊り続けるといったライフ・スタイルで知られた。彼ら——圧倒的に男性中心のホモソーシャルな文化集団であった——の音楽の好みは、六〇年代に入ると段々とアメリカのリズム・アンド・ブルースに傾いていく。(佐藤守弘 2022a)
      • 元々のモッド・スタイルは、その名の通りモダニズム的なものであった〔…〕その例が、スーツなどに見られるミニマリズム的な傾向——狭いラペル、三つボタンによる小さなVゾーン、細いネクタイ、ボタン・ダウン・シャツ、細いパンツなど——である。このニートでシャープでクールなミニマリズムと、華美で過剰なポップは、本来相容れるものではなかったはずである。それが組み合わさることは、そのサブカルチャーの変質につながったはずである。〔…〕もともとはアンダーグラウンドな存在であったモッズは、一九六三年にはじまったテレビでの音楽番組『レディ・ステディ・ゴー!』で踊るオーディエンスとして登場するようになり、マスメディアの注目を集めるようになる。〔…〕アンダーグラウンドであったモッド・カルチャーは、マスメディアに注目されることでポップ・カルチャーの一部となり、そのなかに飲み込まれていく。(佐藤 2022a)
    • ルード・ボーイズ
      • 1948年にウィンドラッシュ号はイギリス領ジャマイカからロンドンまで、1027人の乗客(と2人の密航者)を送り届ける——その活動は71年まで続いた。船に乗ってやってきたカリブ海からの移民たちは、もともとはプランテーションなどでの労働力としてイギリス帝国により西アフリカからジャマイカなどのイギリス領西インド諸島に奴隷として連行された人びとの末裔であったが、今度はイギリス本国の労働力不足を補うために募集されたのであった。〔…〕イギリスに移り住んだカリブ系やアフリカ系〔…〕の移民は、ロンドンではブリクストンやノティング・ヒルなどに集住し、人種差別の厳しい中で共同体を形成していく。〔…〕彼らは、トリニダードのカリプソや西アフリカのハイライフなどの音楽も伴ってきた。1950年代のロンドンには、フラミンゴなど、UKブラックたちが着飾って集まるナイトクラブやサウンド・システム(移動式のディスコ)もできていく。そうした場所で見られた移民たちのスタイルは、白人の若者たちの憧れの的であり、モッドと呼ばれたサブカルチャーも、そういった憧れの中から形成されていったとブロードキャスターのピーター・バラカンは述べている。(佐藤 2022b)
      • ジャマイカとイギリスの間での人的移動に伴って、ルード・ボーイ文化もイギリスにやってくる。ルード・ボーイたちはスカやレゲエを流すサウンド・システムやクラブに出入りするようになるが、そこには白人の若者のレゲエ・ファンたちもいた。そうしたファンたちは、ルード・ボーイたちのスタイルを真似するようになる。スキンヘッド・サブカルチャーの勃興である。〔…〕このように植民者・イギリスと植民地・カリブ諸地域——さらにはその起源としてのアフリカ——という複数の文化が出会い、衝突し、混合した時に生まれたのが、スキンヘッドというサブカルチャーであったと言える。(佐藤 2022b)
      • Program 2023: Dennis Morris - 2023 | KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭
    • パンクス
      • さまざまなスタイルから奪ってきた要素を破壊的に組み合わせる=ブリコラージュ的戦術
      • そのプロジェクトのリーダーが、毀誉褒貶激しいマネージャーのマルコム・マクラレンであることは間違いないだろう。そしてプロジェクトの構成員とは、当時のマクラレンのパートナーで衣装面を担当したヴィヴィアン・ウェストウッドと、マクラレンの美術学校での級友でグラフィック面を担当したジェイミー・リードであったと考えてみよう。衣装、グラフィックと、視覚に訴える側面を支える人間がプロジェクトに入っていたこと——もちろんマクラレン自身も美術学校で教育を受けた人間である——が、セックス・ピストルズというプロジェクトを従前のロック・バンドとは一線を画する存在にしたのではないかと私は考えている。(佐藤 2021b)
      • シチュアシオニストとは、ギー・ドゥボールやラウル・ヴァネイジェムが中心となった、ダダやシュルレアリスムの流れを汲み、状況にはたらきかけることを主張した反芸術的芸術運動であり、社会主義者の国際組織「インターナショナル」にならって、その組織名を「シチュアシオニスト・インターナショナル」(以後SI)と名付けたのである。〔…〕マクラレンがザ・セックス・ピストルズを作り上げるときに利用したのが、スペクタクルをもってスペクタクルを愚弄し、嘲笑するというシチュアシオニストの「転用」の戦術であったのだろう。ウェストウッドが精神科で用いられていた拘束衣をボンテージ・スーツへと変容させたのも、リードがポスターやアルバムのグラフィック・デザインをマスメディアで出回っている写真や、新聞の文字の切り貼りで作ったのも、この転用であったと考えられる。(佐藤2021a)
      • 「ブリコラージュ」とは、人類学者のクロード・レヴィ=ストロースが神話の構造を理解するために使った用語で、もともとは日曜大工のような「器用仕事」のことを意味する。レヴィ=ストロースは、たとえばエンジニアが製品を作るときには、最後の最後まで徹底的に設計をして、それに合う部品を調達したり製造させたりして作るのに対し、ブリコルール(ブリコラージュをする人)は、手許にある種々雑多なモノを寄せ集め、それらの本来の用途とは別の使い方をするのであると述べた。(佐藤 2021a)
      • 「フォトモンタージュ(photomontage)」とは、広義には多重露光やコンピュータを使った合成写真のことも含むが、ここで取り上げるのは、20世紀初期のアヴァン・ギャルド芸術で用いられることの多かった、写真を切り貼りして編集し、それを再撮影してプリントに仕上げたものを指す——写真だけではなく、雑誌などの文字も切り貼りされることも多かった。(佐藤 2021c)
      • シチュアシオニストとパンクの見えざるつながりを顕にした大著『リップスティック・トレーシーズ——20世紀の秘密の歴史』(1989年)を書いたグリール・マーカス(Greil Marcus, 1945-)は、同著で「レトリスト・インターナショナル〔シチュアシオニストの前身〕の政治批評家は、シュルレアリストのナイフとダダの爆弾のどのような破片が残っているのかについて語っていた。今、私にとっては、レトリスト・インターナショナル(その名の下で自分自身を楽しませ、世界を変える方策を求めて、ほんの数年間団結していた数人の若者たち)自体が——当時は気づかれなかったものの——爆弾であり、その数十年後に「アナーキー・イン・ザ・UK」や「ホリデイズ・イン・ザ・サン」〔ともにザ・セックス・ピストルズの曲名〕として爆発することになったのだ 」と述べ、文化における隠された系譜を腑分けした。(佐藤 2021a)
      • ディック・ヘブディッジは、パンクがレゲエに接近したことを、ブラックのエスニシティをパンクたちが「ホワイト・エスニシティ」として翻訳したと捉える。それは、強い民族的な性格を持っている移民の文化と、それを取り囲む地元の労働者文化の間の対話を、矛盾と緊張をはらみながらもたらしたという 。ポール・ギルロイは、この指摘を踏まえて「白人のエスニシティはドレッド文化の追放された黒さ(ブラックネス)に併置されると同時に、その黒さに応答するものだったのであり、両者はひそかにつながっていた 」と述べる。(佐藤 2022c)

芸術学概論1 第10回

コメント返し

講義

  • 映画における編集
    • ショットとは?
      • ジョン・ヒューストン(監督)『マルタの鷹』


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    • 感情移入と没入
      • 動物に感情移入:セルゲイ・エイゼンシュテイン(監督)『全線:古きものと新しきもの』


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            • 1:05:00あたりから
      • 無生物に感情移入スパイク・ジョーンズ(監督)『ランプ』(イケア社のCM、2003)


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写真論2 第1回

自己紹介

    • 佐藤守弘
    • 同志社大学文学部美学芸術学科教授
    • 視覚文化&メディア論、写真論、ポピュラー文化論
    • 2019年度まで京都精華大学デザイン学部教授
    • https://researchmap.jp/satow_morihiro/

写真論1の振り返り

講義

  • メディアとはなにか
    • 単数形:メディウム(medium):「霊媒」という意味も
  • 複製技術とはなにか?
    • 複製技術とメディア
      • 機械的複製技術(Mechanical Reproduction)
        • 「第一に、技術による複製はオリジナルにたいして、手製の複製よりも明らかに自立性をもっている。たとえば写真による複製は、位置を変えて視点を自由に選択できるレンズにだけは映っても人間の目には映らない眺めを、オリジナルから抽出して強調することができる。あるいはまた、引き伸ばしや高速度撮影の特殊な手法の助けを借りて、普通の日では絶対に捉えられない映像を、定着することもできる。これが第一点。加えて、技術による複製は第二に、オリジナルの模像を、オリジナル自体にかんしては想像も及ばぬ場所へ、運びこむことができる。何よりもそれは、写真のかたちでであれディスクのかたちでであれ、オリジナルを受け手に近づけることができる。大寺院もその場所を離れて、芸術愛好家のアトリエに受け入れられるようになり、大ホールや野外で歌われた合唱作品も、室内で聴かれるようになる」(ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」1936)
      • 複製技術の歴史
        • 1839:写真術(ダゲールによるダゲレオタイプ)
          • 1841:ネガ=ポジ法(トルボットによるカロタイプ)
        • 1877:録音技術(エディソンによるフォノグラフ)
          • 1887:ディスク型録音装置(ベルリナーによるグラモフォン)
        • 1895:映画(リュミエール兄弟によるシネマトグラフ)
    • 「録音」という複製技術

芸術学特論2 第9回

講義

  • サブカルチャーとスタイル
    • テディ・ボーイズ
      • ロックン・ロール+エドワード7世時代(1901-10)のスタイル→上流階級の「パロディ」による階級の乗り越え
    • モッズ
      • クール・ジャズを好んでいたモッドたち——すなわち複数形でモッズmods——は、着る衣服、乗り物、ダンスの仕方、服用するドラッグ、行動や振る舞いに至るまで徹底的に細部に——たとえばジャケットのボタンの数やベントの長さ、パンツの裾幅など——こだわり、独自の文化のスタイルを手作りで編み上げた。多くは三つボタンの細身のスーツを着て、イタリア製のスクーターで集団走行をし、「パープル・ハーツ」と呼ばれる軽い覚醒剤を服用して、クラブで朝まで踊り続けるといったライフ・スタイルで知られた。彼ら——圧倒的に男性中心のホモソーシャルな文化集団であった——の音楽の好みは、六〇年代に入ると段々とアメリカのリズム・アンド・ブルースに傾いていく。(佐藤守弘 2022a)
      • 元々のモッド・スタイルは、その名の通りモダニズム的なものであった〔…〕その例が、スーツなどに見られるミニマリズム的な傾向——狭いラペル、三つボタンによる小さなVゾーン、細いネクタイ、ボタン・ダウン・シャツ、細いパンツなど——である。このニートでシャープでクールなミニマリズムと、華美で過剰なポップは、本来相容れるものではなかったはずである。それが組み合わさることは、そのサブカルチャーの変質につながったはずである。〔…〕もともとはアンダーグラウンドな存在であったモッズは、一九六三年にはじまったテレビでの音楽番組『レディ・ステディ・ゴー!』で踊るオーディエンスとして登場するようになり、マスメディアの注目を集めるようになる。〔…〕アンダーグラウンドであったモッド・カルチャーは、マスメディアに注目されることでポップ・カルチャーの一部となり、そのなかに飲み込まれていく。(佐藤 2022a)
    • ルード・ボーイズ
      • 1948年にウィンドラッシュ号はイギリス領ジャマイカからロンドンまで、1027人の乗客(と2人の密航者)を送り届ける——その活動は71年まで続いた。船に乗ってやってきたカリブ海からの移民たちは、もともとはプランテーションなどでの労働力としてイギリス帝国により西アフリカからジャマイカなどのイギリス領西インド諸島に奴隷として連行された人びとの末裔であったが、今度はイギリス本国の労働力不足を補うために募集されたのであった。〔…〕イギリスに移り住んだカリブ系やアフリカ系〔…〕の移民は、ロンドンではブリクストンやノティング・ヒルなどに集住し、人種差別の厳しい中で共同体を形成していく。〔…〕彼らは、トリニダードのカリプソや西アフリカのハイライフなどの音楽も伴ってきた。1950年代のロンドンには、フラミンゴなど、UKブラックたちが着飾って集まるナイトクラブやサウンド・システム(移動式のディスコ)もできていく。そうした場所で見られた移民たちのスタイルは、白人の若者たちの憧れの的であり、モッドと呼ばれたサブカルチャーも、そういった憧れの中から形成されていったとブロードキャスターのピーター・バラカンは述べている。(佐藤 2022b)
      • ジャマイカとイギリスの間での人的移動に伴って、ルード・ボーイ文化もイギリスにやってくる。ルード・ボーイたちはスカやレゲエを流すサウンド・システムやクラブに出入りするようになるが、そこには白人の若者のレゲエ・ファンたちもいた。そうしたファンたちは、ルード・ボーイたちのスタイルを真似するようになる。スキンヘッド・サブカルチャーの勃興である。〔…〕このように植民者・イギリスと植民地・カリブ諸地域——さらにはその起源としてのアフリカ——という複数の文化が出会い、衝突し、混合した時に生まれたのが、スキンヘッドというサブカルチャーであったと言える。(佐藤 2022b)
      • Program 2023: Dennis Morris - 2023 | KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭
    • パンクス
      • さまざまなスタイルから奪ってきた要素を破壊的に組み合わせる=ブリコラージュ的戦術
      • そのプロジェクトのリーダーが、毀誉褒貶激しいマネージャーのマルコム・マクラレンであることは間違いないだろう。そしてプロジェクトの構成員とは、当時のマクラレンのパートナーで衣装面を担当したヴィヴィアン・ウェストウッドと、マクラレンの美術学校での級友でグラフィック面を担当したジェイミー・リードであったと考えてみよう。衣装、グラフィックと、視覚に訴える側面を支える人間がプロジェクトに入っていたこと——もちろんマクラレン自身も美術学校で教育を受けた人間である——が、セックス・ピストルズというプロジェクトを従前のロック・バンドとは一線を画する存在にしたのではないかと私は考えている。(佐藤 2021b)
      • シチュアシオニストとは、ギー・ドゥボールやラウル・ヴァネイジェムが中心となった、ダダやシュルレアリスムの流れを汲み、状況にはたらきかけることを主張した反芸術的芸術運動であり、社会主義者の国際組織「インターナショナル」にならって、その組織名を「シチュアシオニスト・インターナショナル」(以後SI)と名付けたのである。〔…〕マクラレンがザ・セックス・ピストルズを作り上げるときに利用したのが、スペクタクルをもってスペクタクルを愚弄し、嘲笑するというシチュアシオニストの「転用」の戦術であったのだろう。ウェストウッドが精神科で用いられていた拘束衣をボンテージ・スーツへと変容させたのも、リードがポスターやアルバムのグラフィック・デザインをマスメディアで出回っている写真や、新聞の文字の切り貼りで作ったのも、この転用であったと考えられる。(佐藤2021a)
      • 「ブリコラージュ」とは、人類学者のクロード・レヴィ=ストロースが神話の構造を理解するために使った用語で、もともとは日曜大工のような「器用仕事」のことを意味する。レヴィ=ストロースは、たとえばエンジニアが製品を作るときには、最後の最後まで徹底的に設計をして、それに合う部品を調達したり製造させたりして作るのに対し、ブリコルール(ブリコラージュをする人)は、手許にある種々雑多なモノを寄せ集め、それらの本来の用途とは別の使い方をするのであると述べた。(佐藤 2021a)
      • 「フォトモンタージュ(photomontage)」とは、広義には多重露光やコンピュータを使った合成写真のことも含むが、ここで取り上げるのは、20世紀初期のアヴァン・ギャルド芸術で用いられることの多かった、写真を切り貼りして編集し、それを再撮影してプリントに仕上げたものを指す——写真だけではなく、雑誌などの文字も切り貼りされることも多かった。(佐藤 2021c)
      • シチュアシオニストとパンクの見えざるつながりを顕にした大著『リップスティック・トレーシーズ——20世紀の秘密の歴史』(1989年)を書いたグリール・マーカス(Greil Marcus, 1945-)は、同著で「レトリスト・インターナショナル〔シチュアシオニストの前身〕の政治批評家は、シュルレアリストのナイフとダダの爆弾のどのような破片が残っているのかについて語っていた。今、私にとっては、レトリスト・インターナショナル(その名の下で自分自身を楽しませ、世界を変える方策を求めて、ほんの数年間団結していた数人の若者たち)自体が——当時は気づかれなかったものの——爆弾であり、その数十年後に「アナーキー・イン・ザ・UK」や「ホリデイズ・イン・ザ・サン」〔ともにザ・セックス・ピストルズの曲名〕として爆発することになったのだ 」と述べ、文化における隠された系譜を腑分けした。(佐藤 2021a)
      • ディック・ヘブディッジは、パンクがレゲエに接近したことを、ブラックのエスニシティをパンクたちが「ホワイト・エスニシティ」として翻訳したと捉える。それは、強い民族的な性格を持っている移民の文化と、それを取り囲む地元の労働者文化の間の対話を、矛盾と緊張をはらみながらもたらしたという 。ポール・ギルロイは、この指摘を踏まえて「白人のエスニシティはドレッド文化の追放された黒さ(ブラックネス)に併置されると同時に、その黒さに応答するものだったのであり、両者はひそかにつながっていた 」と述べる。(佐藤 2022c)

今日のレゲエ

  • ダブ
    • 既存の楽曲からボーカルを抜いたり、ディレイやリヴァーヴなどのエフェクトを過剰にかけたりすることで、原曲とは異なる新しいトラックに作り変える技術


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芸術学概論1 第9回

講義

芸術学特論1 第8回

講義

  • 広告の視覚文化論
    • "I Want You for U.S. Army"(1917)
    • 1987 国鉄分割民営化 「シンデレラ・エクスプレス」(以降エクスプレス・シリーズ×7)


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今週のレゲエ

  • サウンド・システムと「DJ」


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芸術学概論 第8回

講義

今週の音楽

  • タンク&ザ・バンガス:ニュー・オーリンズのバンド。いま一番注目してます


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芸術学特論1 第7回

講義

  • 「着る」ことから文化を考える
  • サブカルチャーとスタイル
    • ポピュラー・カルチャーとサブカルチャー
      • 「ポピュラー・カルチャー」という語は、日本語で言う「民衆文化」とほぼ同義であり、本稿ではハイ・カルチャー、エリートの文化ではない、フォーク・カルチャー、マス・カルチャー、カウンター・カルチャー、そしてポップ・カルチャーを含む上位概念として使用していく。「マス・カルチャー」は、すなわち「大衆文化」で、大量生産され、大衆によって大量消費される文化のこと。これは明らかに近代以降の歴史的存在であり、時にはハイ・カルチャーをも取り込むこともある。「サブカルチャー」は、社会における主流のドミナントな文化に副次的に存在する文化のことで、それは、年齢、ジェンダー/セクシュアリティ、エスニシティ、階級、さらには趣味や嗜好による独自性を持った諸集団——「大衆」という画一的枠組みにはまらない——によって担われるものとする。(佐藤 2022a)
    • スタイル(様式)とは?
      • 「様式とは一個人あるいは一集団の芸術における恒常的な形式のことであり、ときには恒常的な要素や品質や表出のことである。この言葉は「生活様式」とか「文明様式」などと語られて、一個人あるいは一社会の活動全体にも適用される」マイヤー・シャピロ「様式」(シャピロ/ゴンブリッチ『様式』)
      • 様式とは何か - 9bit
    • イギリスのユース・サブカルチャーズ:50年代のテディ・ボーイズ


A Fred Perry Subculture Films #2: This Is A Modern World

今週のレゲエ


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芸術学概論 第7回

講義

今週の一曲

  • 機械のビートとソウル/ファンク


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基礎演習 第6回

コメント返し

講義

  • 発表について
    • 作品(あるいは論文や本)を一点選んで、それをみんなに紹介してください。発表原稿をきちんと書くこと(これが学期末レポートになります)
      • (芸術学向け)作品の場合は、誰が、いつ、どこで作ったのか、何を、どのように表しているのか、そしてその作品の面白さはどこにあるのかを発表する
      • (美学向け)論文や本の場合は、著者が何を対象にどのように扱って、どのような主張をしているのか、そのテクストの面白さはどこにあるのかを発表する
    • 発表時間:5〜10分程度(1500〜3000字程度)
    • 作品を見せられる、あるいは聞かせられるかたちでUSBメモリに入れて持ってきてください。パワーポイントなどでスライドを作ってもOK

英書講読 第6回

講読

  • モデル翻訳

写真論1 第7回

レポート課題

  • 一点写真を取りあげて、講義の内容を意識しながら、その写真の面白さについて語ってください。
    • 字数:1000〜2000字
    • 形式:横書き、A4縦使い、PDF
      • 論じる対象の写真を、かならずレポート内にレイアウトすること! 写真がなければ点数が付けられません。
    • 提出場所:クラスプロファイルに作ります
    • 提出期間:5月21日(木)〜31日(日)

講義


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    • バルト「それは=かつて=あった」
      • 私が《写真の指向対象》と呼ぶものは、ある映像またはある記号によって指し示されるものであるが、それは現実のものであってもなくてもよいというわけではなく、必ず現実のものでなければならない。それはカメラの前に置かれていたものであって、これがなければ写真は存在しないであろう。〔……〕絵画や言説における模倣とちがって、「写真」の場合は、事物がかつてそこにあったということを決して否定できない。〔……〕それゆえ、「写真」のノエマ〔現象学的な本質〕の名は、つぎのようなものとなろう。すなわち、《それは=かつて=あった》、あるいは「手に負えないもの」である。〔……〕それはかつてそこにあった、がしかし、ただちに引き離されてしまった。それは絶対に、異論の余地なく現前していた。がしかし、すでによそに移され相異している。(ロラン・バルト『明るい部屋―写真についての覚書』)
    • 痕跡の系譜
      • 絵画の起源神話
        • 「コリントスの都市シキュオンにおいて陶器を作っていたブタデスという人物がいた。その娘は、ある青年に恋をしていた。その青年が外国へ行こうとしていたとき、彼女はランプによって投げられた彼の顔の輪郭を壁の上に描いた。この素描を基にして、父ブタデスは、塑像を作った」(大プリニウス『博物誌』)。
      • 痕跡と影絵(シルエット)
        • 「私が観相学上の知識を多く得たのは、他の如何なる肖像画よりも、純然たる影絵の方からである。観相学は影絵以上に客観的真実性を裏づける確かな証拠を持たない。なぜなら、影絵は、自然から直接に型取りしたものであるから」(J・C・ラーファター『観相学断片』)。
      • デスマスク
        • デス・マスクの型取りもまた、再現の過程での一種の自動性を示している。この意味では、写真を、光という代理人による事物の型取りと見なすこともできるだろう。(バザン「写真映像の存在論」)
        • エルンスト・ベンカアト『永遠の貌』
        • - YouTube
        • - YouTube
        • ライフマスクよ永遠に
      • 聖顔布とアケイロポイエートス(人の手に依らないイメージ)
      • 歌舞伎の押隈/宮武外骨の「無機械写真法」
      • ネット時代の聖像:「神の慈しみ」

芸術学特論1 第6回

講義

  • 「着る」ことから文化を考える
  • サブカルチャーとスタイル
    • ポピュラー・カルチャーとサブカルチャー
      • 「ポピュラー・カルチャー」という語は、日本語で言う「民衆文化」とほぼ同義であり、本稿ではハイ・カルチャー、エリートの文化ではない、フォーク・カルチャー、マス・カルチャー、カウンター・カルチャー、そしてポップ・カルチャーを含む上位概念として使用していく。「マス・カルチャー」は、すなわち「大衆文化」で、大量生産され、大衆によって大量消費される文化のこと。これは明らかに近代以降の歴史的存在であり、時にはハイ・カルチャーをも取り込むこともある。「サブカルチャー」は、社会における主流のドミナントな文化に副次的に存在する文化のことで、それは、年齢、ジェンダー/セクシュアリティ、エスニシティ、階級、さらには趣味や嗜好による独自性を持った諸集団——「大衆」という画一的枠組みにはまらない——によって担われるものとする。(佐藤 2022a)
    • スタイル(様式)とは?
      • 「様式とは一個人あるいは一集団の芸術における恒常的な形式のことであり、ときには恒常的な要素や品質や表出のことである。この言葉は「生活様式」とか「文明様式」などと語られて、一個人あるいは一社会の活動全体にも適用される」マイヤー・シャピロ「様式」(シャピロ/ゴンブリッチ『様式』)
      • 様式とは何か - 9bit
    • イギリスのユース・サブカルチャーズ:50年代のテディ・ボーイズ


A Fred Perry Subculture Films #2: This Is A Modern World