学術論文演習 第2回

演習

  • 論文を読む
    • 序文(はじめに)の役割
      • 学術論文(学位論文、研究論文)における「はじめに」あるいは「序文」とは、読者に対して論文の概要を簡潔に示す機能を持っているもののことです(「まえがき」とは違います)。これを読めば、その論文がどのような問題に対してどのような結論を提示するのか、その問題に関してこれまでどのように語られてきたのか、そしてどのような手続きで結論に至るのかがすべて分かるようになっていることが、読者に親切なのではないかと私は思っています。言い換えれば、これが上手く書けていない論文は、どれだけ内容が素晴らしくても、全部を読んでもらえない可能性だってあるわけです。
        • 第一段落:【前提】 →論ずる対象についての最低限の情報の提供。
        • 第二段落:【問題提起】 →論文の課題。どのようなことを知りたくて論文を書くのかを明確にする。
        • 第三段落:【先行研究の批判】 →上の問題に対してこれまでどのようなことが言われてきたのかを紹介した上で批判。
        • 第四段落:【仮説の提示】 →論文の結論を先取りして提示。必ず第二段落の「問題」に答える形で。
        • 第五段落:【手続の紹介】 →論文の概略の説明。「第一章では……。第二章では……」。
      • 学術論文の書き方(佐藤守弘)
    • 佐藤守弘「都市とその表象――視覚文化としての江戸泥絵」『美学』202 号、美学会、2000年9月、37-48
    • 絞り込んだ狭い研究対象(江戸泥絵における大名屋敷の表象)から大きな問題意識(トポグラフィ/視覚文化論)へ

https://satow-morihiro.hatenablog.com/


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