期末レポートについて
- レポート課題:任意の写真を一点選び、その写真が「何を」「どのように」表しているかを記述した上で、講義で触れた写真の理論を踏まえて論述する。
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- 取り上げる写真は、いわゆる「芸術作品」に限らず、報道、広告、あるいはプライヴェートな写真でもよい。
- 字数:本文1200〜1600字(参考文献表、註などをのぞく)
- 形式:A4用紙縦使い、横書き、ワープロ推奨
- 選んだイメージを必ず添付すること(モノクロ・コピー、あるいは印刷)
- 引用元、情報の出典、参考文献(書籍、ウェブなど)は、文末にリストの形で必ず明記すること(上記の字数には含めない)
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- 記述の仕方、文献情報のつけ方については、講師制作の学術論文の書き方(佐藤守弘)を参照のこと。
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講義
- トポグラフィと写真
トポグラフィの日本近代―江戸泥絵・横浜写真・芸術写真 (視覚文化叢書)
- 作者: 佐藤守弘
- 出版社/メーカー: 青弓社
- 発売日: 2011/04/01
- メディア: 単行本
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- ウィリアム・エグルストン
- 文化的実践としての風景
- 心象地理=なじみ深い「自分たち」の空間と、その自分たちの空間の彼方にひろがるなじみのない「彼ら」の空間とを心のなかで名付け区別する実践(サイード『オリエンタリズム』)
- 風景=ヨーロッパ近代において成立し、その覇権の伸張とともに世界中に広がったもので、幾何学的遠近法をベースとして、自己(主体)と環境(客体/他者)を視覚的に媒介する表象=意味付けのシステム
- 名所から風景へ
- 「風景の発見」(柄谷行人『日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)』)
- 名所絵の見たもの=「実朝も芭蕉もけっして『風景』をみたのではない。彼らにとって、風景は言葉であり、過去の文学にほかならなかった」
- 「風景がいったん成立すると、その起源は忘れさられる・・・それは、はじめから外的に存在する客観物のようにみえる。ところが、客観物なるものは、むしろ風景のなかで成立したのである。主観あるいは自己もまた同様である。主観(主体)・客観(客体)という認識論的な場は、「風景」において成立したのである。つまりはじめからあるのではなく、「風景」のなかで派生してきたのだ」
- 「風景の発見」(柄谷行人『日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)』)
- 風景写真と「観光」
- グランド・トゥアーからピクチャレスク美学へ
- トマス・クックとマス観光の発明(1841)
- イギリス国内→ヨーロッパ→オリエント→世界一周
- ジョン・アーリ『観光のまなざし―現代社会におけるレジャーと旅行 (りぶらりあ選書)』
- ヴォルフガング・シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史―19世紀における空間と時間の工業化』
- イギリス国内→ヨーロッパ→オリエント→世界一周
- 旅行写真
- オリエンタリズムと視覚的イメージ
- 非西洋へのまなざし:非対称の視線
- ジェンダーとまなざし
- オリエンタリズム=ヨーロッパのオリエントに対する支配的言説の様式
- オリエントは…ヨーロッパ人の心のもっとも奥深いところから繰り返したち現れる他者イメージでもあった。そのうえオリエントは、ヨーロッパ(つまり西洋)がみずからを、オリエントと対照をなすイメージ、観念、人格、経験を有するものとして規定するうえで役だった(E・サイード『オリエンタリズム 上 (平凡社ライブラリー)』)。
- 非西洋へのまなざし:非対称の視線
- 風景写真の系譜
- 風景とは?
- 風景写真と「観光」
- グランド・トゥアーからピクチャレスク美学へ
- トマス・クックとマス観光の発明(1841)
- イギリス国内→ヨーロッパ→オリエント→世界一周