講読概要:文献講読(2)(英)

  • 概要
    • インスタレーション,環境芸術,パブリック・アートなど,芸術と場の関係を問い直すような作品が,現代のアートにおいてはよく目に付くようになってきている。また昨今の公共美術館を巡る問題など,社会における美術館/博物館――すなわち展示という制度――の役割についての論議は喧しい。では,一体,展示制度とは,何なのだろうか。どのような歴史を辿り,現代においては,どのようなポジションを占めているのだろうか。
    • 展示とは,モノを秩序付けるシステムであり,モノそれぞれの「意味」を決定づけるコンテクストでもあり,さらに「美術作品」そのものの身分を保証する装置ともなる。本講読の目的とするところは,モノを展示するという行為を,意味作用の実践として捉えた上で,さまざまな歴史/文化的なコンテクストにおいて位置づけ,そこに生起する文化的,政治的な問題を前景化することにある。
  • 成績評価基準
    • 平常点 50% 出席およびテキストの訳を口頭発表。
    • 期末レポート試験 50%
  • 講読テクスト

Museums and the Interpretation of Visual Culture (Museum Meanings)

Museums and the Interpretation of Visual Culture (Museum Meanings)

  • 展示論/ミュージアム論を考えるための基礎文献
    • ミシェル・フーコー「序」『言葉と物――人文科学の考古学』渡辺一民佐々木明訳(新潮社,1974),13〜23頁。
    • クシシトフ・ポミアン「有用性と意味作用」『コレクション――趣味と好奇心の歴史人類学』吉田城・吉田典子訳(平凡社,1992),46〜58頁。
    • ジェイムズ・クリフォード「芸術と文化の収集について」『文化の窮状――二十世紀の民族誌,文学,芸術』太田好信ほか訳(人文書院,2003),245〜72頁。
    • ダグラス・クリンプ「美術館の廃墟に」ハル・フォスター編『反美学――ポストモダンの諸相−』室井尚・吉岡洋訳(勁草書房,1987),81〜103頁。

https://satow-morihiro.hatenablog.com/


はてなダイアリーのサービス終了のため、講義情報ページをはてなブログに移行しました。以前の記事にアクセスすると、ここに自動的にリダイレクトされるようにしています。

19年度前期芸術学A視覚文化論デザイン論特講1デザイン理論特講(大学院)/a> 講演、特別講義など

前学期までの講義情報総合情報シラバス