- メディア表現行為論III
- 講師:佐藤守弘(京都精華大学デザイン学部准教授、芸術学・視覚文化論専攻)
- テーマ:ヴィジュアル・リテラシーの理論と実践
- 私たちは、日頃、雑誌やテレビ、インターネットなどで、さまざまな視覚的イメージに接触し、それらから情報を得ている。では、私たちはどのようにして、イメージから意味を読み取っているのだろう。本講義では、視覚的イメージをコミュニケーションのためのメディアと考え、ヴィジュアル・リテラシー(視覚的な読み書き能力)について理解を深めることを目標とする。扱う対象は、絵画、写真、映画、マンガと多岐にわたるが、それらが「意味」をどのように作り上げているのか、そのメカニズムについて理解を深めることが、本講義の前半の目的である。
- そうしたメカニズムの理解の上に立って、後半では、視覚的イメージの「記述」、すなわちイメージの言語化に取り組む。受講生は、各々好きなイメージを選び、それを記述した原稿を用意した上で、口頭発表に挑むこととなる。
その他に、カメラ・オブスキュラという視覚装置の実作や、学外における見学会なども予定している。
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講義
- 視覚文化(ヴィジュアル・カルチャー)に関する主要参考文献
- ウィリアム・アイヴィンス『ヴィジュアル・コミュニケーションの歴史』白石和也訳、晶文社、1984年(絶版)
- ジョン・A・ウォーカー、サラ・チャップリン『ヴィジュアル・カルチャー入門―美術史を超えるための方法論』晃洋書房、2001年
- 岩本憲児、武田潔、斉藤綾子編著『「新」映画理論集成〈1〉歴史・人種・ジェンダー (歴史/人種/ジェンダー)』/『「新」映画理論集成〈2〉知覚・表象・読解 (知覚/表象/読解)』フィルムアート社、1999年
- 岸文和、島本浣編『絵画のメディア学―アトリエからのメッセージ』昭和堂、1998年
- ポール・ドゥ・ゲイ他『実践カルチュラル・スタディーズ―ソニー・ウォークマンの戦略』暮沢剛巳訳、大修館書店、2000年
- 佐藤卓己『現代メディア史 (岩波テキストブックス)』岩波書店、1998年
- ジョン・バージャー『イメージ Ways of Seeing―視覚とメディア (パルコ・ピクチャーバックス)』伊藤俊治訳、PARCO出版、1986年
- マルコム・バーナード『アート、デザイン、ヴィジュアル・カルチャー―社会を読み解く方法論』永田喬、菅靖子訳、アグネ承風社、2002年
- ハル・フォスター編『視覚論 (平凡社ライブラリー)』榑沼範久訳、平凡社、2000年
- 西村清和『現代アートの哲学 (哲学教科書シリーズ)』産業図書、1995年
- ジル・モラ『写真のキーワード―技術・表現・歴史』青山勝、小林美香、佐藤守弘、前川修訳、昭和堂、2001年
- 吉見俊哉編『メディア・スタディーズ (serica archives)』せりか書房、2000年
- ジョゼフ・チルダーズ、ゲーリー・ヘンツィ『コロンビア大学 現代文学・文化批評用語辞典 (松柏社叢書 言語科学の冒険)』杉野健太郎訳 、松柏社、1998年
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- 視覚(ヴィジョン)と視覚性(ヴィジュアリティ)
- 「見る」ことと「分かる」こと
- オリヴァー・サックス「『見えて』いても『見えない』」(『火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)』)
- 「見る」ことと「分かる」こと
- 視覚(ヴィジョン)と視覚性(ヴィジュアリティ)
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- 交通標識の文法構造=目的語(絵)+動詞の命令形(青=許可する、黄=注意せよ、赤=禁止する)
- ライアン・アブドゥラ、ローゲル・ヒュープナー『SIGN,ICON and PICTOGRAM―記号のデザイン』
- 道路標識→道路標識何でもコーナー | KICTEC/道路:道路標識等 - 国土交通省
- 交通標識の文法構造=目的語(絵)+動詞の命令形(青=許可する、黄=注意せよ、赤=禁止する)
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- ヤーコブソンによるコミュニケーションの図式
- ロマーン・ヤーコブソン「言語学と詩学」(『一般言語学』)
- ヤーコブソンによるコミュニケーションの図式