2019-12-04 英書講読 第9回 19同志社 告知 原稿の提出の仕方 発表担当者は、発表の日の午前9時までに、講師のアドレス(msatowあっとまーくkyoto-seika.ac.jp)に原稿を、MSワード(.doc/.docx)形式か、テクスト(.txt)形式、リッチテキスト(.rtf)形式で添付して送って下さい。subjectは「同志社講読:氏名」というものにして下さい。学籍番号、氏名を書いておくことを忘れないで下さい。 翻訳には、学籍番号、氏名、担当箇所の番号、原文、翻訳文を書いてください。 映像コーナー https://www.youtube.com/watch?v=Z7wi8jd7aC4
2019-12-04 写真論 第10回 19写真論 講義 演劇写真、俳優写真、扮装写真 佐藤守弘 on Twitter: "大和郡山での日本少女歌劇座の展覧会は明日まで(必見!)ですが、来週金曜日、京大人文研で「帝国日本と少女歌劇」というワークショップが行われます。僕は短く「少女/演劇/写真」という話題を振るつもりです。来聴歓迎… " 元祖ご当地アイドル「日本少女歌劇座」知って 奈良・大和郡山で展覧会 - 産経ニュース 旅する歌劇団 日本少女歌劇座を追う(2018年9月22放送)|特集|U-doki|UMKテレビ宮崎 少女歌劇 - Wikipedia 光の痕跡としての写真 痕跡の系譜 絵画の起源神話 「コリントスの都市シキュオンにおいて陶器を作っていたブタデスという人物がいた。その娘は、ある青年に恋をしていた。その青年が外国へ行こうとしていたとき、彼女はランプによって投げられた彼の顔の輪郭を壁の上に描いた。この素描を基にして、父ブタデスは、塑像を作った」(大プリニウス『博物誌』)。 痕跡と影絵(シルエット) 「私が観相学上の知識を多く得たのは、他の如何なる肖像画よりも、純然たる影絵の方からである。観相学は影絵以上に客観的真実性を裏づける確かな証拠を持たない。なぜなら、影絵は、自然から直接に型取りしたものであるから」(J・C・ラーファター『観相学断片』)。 幕末の影絵:谷文晁と落合芳幾 裏切る影絵:高松次郎「影のドローイング」 デスマスク デス・マスクの型取りもまた、再現の過程での一種の自動性を示している。この意味では、写真を、光という代理人による事物の型取りと見なすこともできるだろう。 本来なら、ここで、ミイラ・コンプレックス〔死後の永遠の生命の永続を求める心性〕に由来する実在性の移動によって、同様に利益を得ている《聖なる遺物》と《形見》との心理学についても、検討しておかなければならないところだろう。だが、今はただ、「トリノの聖なる屍衣」が、《聖なる遺物》と写真との綜合を果たしているということだけを指摘しておこう。(アンドレ・バザン「写真映像の存在論」『映画とは何か』2、美術出版社、1970) (参考)聖史上のある人物と接触を持ったとみなされるあらゆる品――その人物の体の一部をはじめとして――が聖遺物と見なされていた〔……〕〔それは〕聖人が生前に持っていた恩寵をそっくり保持していた。(クシシトフ・ポミアン『コレクション―趣味と好奇心の歴史人類学』、吉田城、吉田典子訳、平凡社、1992) エルンスト・ベンカアト『永遠の貌』 https://www.youtube.com/watch?v=eB2QHIVaahw https://www.youtube.com/watch?v=JZUb45zxdqc ライフマスクよ永遠に 洞窟絵画とネガティヴ・ハンド 港千尋『洞窟へ―心とイメージのアルケオロジー』 奉納物(エクス・ヴォート)と身体の痕跡 水野千依「ルネサンスの奉納像――〈痕跡〉と〈分配されたパーソン〉」『美術フォーラム21』20号(特集:物質性/マテリアリティの可能性) 聖顔布とアケイロポイエートス(人の手に依らないイメージ) 聖ヴェロニカの伝説/マンディリオンの伝説 神聖なる肖像 水野千依『キリストの顔: イメージ人類学序説 (筑摩選書)』 宮武外骨の「無機械写真法」 イヴ・クラインの《人体測定》
2019-12-03 学術論文演習 第9回 19論文演習 演習 論文を読んで「レジュメを切る」 第20回 レジュメ | 10分でわかるカタカナ語(三省堂編修所) | 三省堂 ことばのコラム 立教大学 大学教育開発・支援センター「レジュメの作り方(PDF)」 受講生の発表
2019-11-29 芸術表象論 第8回 19芸術表象論 講義 トポグラフィと場所性の構築 佐藤守弘「風景の呪縛――『トポグラフィの日本近代――江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』を書いて」 京都の表象と伝統の地政学 京都の都市史 656 祗園社創建 794 平安京遷都 1467 応仁の乱(〜1477)。町衆による自治 1590 天正町割 1591 御土居造営 1611 高瀬川開削 1708 鴨東祗園の開発がすすむ 1788 天明の大火 1864 池田屋事件、蛤御門の変(どんどん焼け) 1868 明治維新 1869 64の番組小学校開校。東京奠都 1871 殖産興業政策。勧業場、織工場建造 1890 琵琶湖疎水開通。翌年には水力発電開始 1895 第4回内国博、奠都千百年祭、京都電気鉄道開通 1945 この頃、御池通強制疎開 林屋辰三郎『町衆―京都における「市民」形成史 (中公文庫)』 フィールドミュージアム京都 脇田修、脇田晴子『物語 京都の歴史―花の都の二千年 (中公新書)』 情報提供システム 「フィールドミュージアム京都」トップページ そうだ 京都、行こう http://souda-kyoto.jp/campaign/archives.html 『そうだ京都、行こう。 (淡交ムック)』 佐藤守弘「白昼夢としての京都――「そうだ 京都、行こう。」が約束する未来」『美術フォーラム21』第27号(特集:ポスターの視覚文化論)、醍醐書房、112-118 70年代の京都イメージ 傷心女性のひとり旅 「ディスカバージャパン」からアンノン族へ 藤岡和賀夫『DISCOVER JAPAN 40年記念カタログ』 赤木洋一『「アンアン」1970 (平凡社新書 358)』 学生の街・京都 『京の学生文化を歩く―’60‐’70年代グラフィティ (らくたび文庫)』 居酒屋 静 (しずか) - 京都河原町/居酒屋 [食べログ] 三月書房 現代短歌、ペヨトル工房、南天堂、吉本隆明、猫々堂、、飢餓陣営、脈発行所、人智学、黒色戦線社、自由価格本 西部講堂の三ツ星★伝説のステージ | あやしいふるほんやさん:アジアの迷宮 - 楽天ブログ http://www.honyarado-kai.com/ フィクションにおける京都の「学生さん」 大森一樹監督『ヒポクラテスたち [DVD]』 井筒和幸監督『パッチギ! (特別価格版) [DVD]』 森見登美彦『四畳半神話大系 (角川文庫)』 万城目学『鴨川ホルモー (角川文庫)』 マンガのなかの京都 グレゴリ青山『しぶちん京都』 さそうあきら『ミュジコフィリア(1) (アクションコミックス)』(京都というか、京都精華大というか) 過去に定位される都市 雑誌『太陽』の創刊:1895年1月 『太陽』と写真 ジョン・アーリ『観光のまなざし―現代社会におけるレジャーと旅行 (りぶらりあ選書)』 1895年:「三大事件」 平安奠都千百年紀念祭 第四回内国勧業博覧会 京都〜舞鶴間の鉄道敷設 京都と「国風文化」 岩倉具視と「二つの首都」構想(1883年):東京と西京 東京=普遍性・未来・男性性 京都=独自性・過去・女性性 多木浩二『天皇の肖像 (岩波現代文庫)』 T・フジタニ『天皇のページェント 近代日本の歴史民族誌から (NHKブックス)』 エドワード・サイード『オリエンタリズム 上 (平凡社ライブラリー)』 平安奠都千百年紀念祭と「模造大極殿」 http://www.heianjingu.or.jp/01/0301.html 〈郷愁〉の京都 黒川翠山(1882-1944) アマチュア写真家、後に博文館写真部京都支部 ノスタルジアという病 「郷愁のトポグラフィ」 →拙著『トポグラフィの日本近代』参照 写真のなかの京都 幕末・明治期 日本古写真メタデータ・データベース-[検索結果の一覧表示] OLD PHOTOS of JAPAN ご指定のページまたはファイルは見つかりませんでした。/京都府ホームページ 鳥瞰図のなかの京都 デジタル展覧会「京の鳥瞰図絵師 吉田初三郎」/京都府ホームページ 京都の京都化 京都市:京都創生PRポスター「日本に、京都があってよかった。」
2019-11-29 芸術学B 第8回 19芸術学B 講義 映画における編集 ショット/リヴァース・ショット(切り返し) 180度の法則=イマジナリー・ライン ドラゴンボールの左と右と読みやすさの秘密 - ニカイドウレンジ公式ブログ セルゲイ・エイゼンシュテイン(監督)『全線:古きものと新しきもの』 YouTube スパイク・ジョーンズ(監督)『ランプ』(イケア社のCM、2003) YouTube 映画と「モンタージュ」=編集 クレショフ効果 - Wikipedia YouTube セルゲイ・エイゼンシュテイン(監督)『戦艦ポチョムキン【淀川長治解説映像付き】 [DVD]』 YouTube(4:35) ジガ・ヴェルトフ(監督)『マイケル・ナイマン カメラを持った男 [DVD]』 YouTube(20:12) レニ・リーフェンシュタール(監督)『民族の祭典【淀川長治解説映像付き】 [DVD]』 YouTube(冒頭) YouTube 今週の一曲 The Pogues, "If I Should Fall from Grace with God" (アルバム『If I Should Fall From Grace With God所収) YouTube ザ・ポーグス - Wikipedia アイルランド(ケルト)音楽とロック アイルランド島 ケルト人 - Wikipedia アイルランド音楽 - Wikipedia The corrs and the chieftains アイルランド出身のロック・ミュージシャン:ヴァン・モリソン、U2など。 YouTube YouTube ヌーラ・オコーナー『アイリッシュ・ソウルを求めて (the Roots of Rock)』 余白 アイリッシュ・ソウル アメリカのアイリッシュ・パンク アイルランド系アメリカ人 - Wikipedia YouTube Dropkick Murphys, "I'm Shipping Up To Boston" Street Dogs, "Rattle and Roll" 参考映像 アラン・パーカー監督『ザ・コミットメンツ [DVD]』 YouTube
2019-11-28 デザイン論特講3 第8回 19デザイン論特講3 講義 路上と痕跡:考古学的想像力 視覚的無意識と精神分析における無意識 ヴァルター・ベンヤミン『図説 写真小史 (ちくま学芸文庫)』 徴候と推論 視覚的無意識と精神分析における無意識 モレッリ法とフロイト 痕跡の採集者としての探偵 シャーロック・ホームズの推理法 「細部を見抜く桁外れの才能」を持つホームズ ワトソンがホームズの推理に驚くのは、「僕の思考の流れを追い切れないか、大きな推論のもとになる小さな事実を観察し落としている」 セレンディピティ=ちょっとした徴候から推論して解答に至ること 三人の王子が旅の途中でラクダを曵いた商人に出会ったとき、ラクダそのものを見ないで、その足跡や道端の草の食べられた跡などから、ラクダの身体的な特徴を的確に言い当てた(中東の民話「セレンディップの三人の王子」より)。 推論的パラダイム さまざまな近代科学(臨床医学など)に見られる知の枠組み 「人は何千年もの間、狩人だった。そしていくたびも獲物を追跡するうちに、泥に刻まれた足跡や、折れた枝、糞の散らばりぐあい、一房の体毛、からまりあった羽毛、かすかに残る臭いなどから、獲物の姿や動きを推測することを学んだ。人は絹糸のように微細な痕跡を嗅ぎつけ、記録し、解釈し、分類することを覚えた。人は密林のしげみや、罠でいっぱいの林間の空き地で、こうした複雑な精神作業を一瞬のうちに行えるようになったのである(カルロ・ギンズブルグ「徴候--推論的範例の根源」『神話・寓意・徴候』) 推論=アブダクション 「化石が発見される。それは例えば魚の化石のようなもので、しかも陸地のずっと内側で見つかったとしよう。この現象を説明するために、われわれはこの一帯の陸地はかつては海であったにちがいないと考える。これも一つの仮説である(C・S・パース)」 ウンベルト・エーコ『三人の記号―デュパン,ホームズ,パース』、トーマス・シービオック『シャーロック・ホームズの記号論―C.S.パースとホームズの比較研究 (同時代ライブラリー (209))』も参照のこと シュルレアリスムとオブジェ・トゥルヴェ 反=風景としての「転地」(displacement/dépaysment) 参考:佐藤守弘「反風景的実践としての『採集』――桑原甲子雄と都市」『京都精華大学紀要』第31号、2006年9月、京都精華大学、1-16 = ここからPDFダウンロード
2019-11-27 写真論 第9回 19写真論 講義 写真と痕跡 アイコン=インデックス的記号としての写真――パース アイコン的記号/インデックス的記号/シンボル的記号(C・S・パースによる記号の三分類) インデックス的記号=対象物との物理的因果関係に基づく記号 写真、特にスナップ写真は非常に有益である。というのは、それらが表意している対象にある点でまったくよく似ているということをわれわれが知っているからである。しかしこの類似性というのは、写真が一点一点物理的に自然と対応するよう強いられるという状況のもとで作られたという事実によるものである。そういう点で、それらは記号の第二のクラスつまり物理的結合による記号のクラスに属する。(チャールズ・サンダース・パース『パース著作集2 記号学』、内田種臣訳、勁草書房、1986) アイコン→メタファー(隠喩)、インデックス→メトニミー(換喩) 瀬戸賢一『メタファー思考 (講談社現代新書)』 呪術の二類型 類感呪術=「似たものは似たものを生み出す」 「類似の法則」=アイコン的、メタファー的な関係 感染呪術=「かつてお互いに接触していたものは、その後、物理的な接触を持たなくなったのちも、引き続きある距離を置きながら互いに作用しあう」 「接触の法則」=インデックス的、メトニミー的な関係 サー・ジョージ・ジェームズ・フレーザー『図説 金枝篇』 写真イメージの存在論――バザン そこ〔絵画〕に人間が介在するということが、画像の上に疑惑の影をいつまでも投じていた。〔……〕絵画と比べての写真の独自性は、その本質的な客観性にある。〔……〕最初の事物とその表現の間にもう一つの事物〔カメラないしはレンズ〕以外は何一つ介在しないというのは、これがはじめてのことだった。厳密な決定論に従えば、外部世界の像が人間の創造的干渉なしに自動的に形成されるというのは、これが初めてのことだった。〔……〕写真は、〔……〕《自然現象》としてわれわれに働きかけるのである。〔……〕写真は、事物からその再現物への実在性の移動によって利益を得ている。〔……〕写真の映像も、ピントが外れてぼやけたり、形が歪んだり、色が変化したり、資料的価値がなかったりすることがあるかもしれないが、その生まれてくる過程を考えれば、それはやはりモデルの本体から生じてきたものなのである。写真の映像は、モデルそのものなのである。 デス・マスクの型取りもまた、再現の過程での一種の自動性を示している。この意味では、写真を、光という代理人による事物の型取りと見なすこともできるだろう。 写真=「コードのないメッセージ」――バルト 写真のメッセージの中身は何だろうか。写真は何を伝えるのだろうか。当然、光景そのもの、そのものずばりの現実である。〔……〕現実そのものから写真に写すにあたって、現実を単位に細分して、それを写真が読むべきものとして与える対象とは素材の異なる記号として再構成する必要はまったくない。このオブジェと映像の間に中継物、すなわちコードを設定する必要はまったくない。たしかに映像は現実のものではない。しかし少なくともその完璧なアナロゴン〔相似物〕であって、常識的に写真を構成するのはまさしくこの類似の完全性なのである。こうして写真映像の特殊な位置づけがでてくる。写真はコードのないメッセージであるという位置である。(ロラン・バルト「写真のメッセージ」『映像の修辞学 (ちくま学芸文庫)』) 「それは=かつて=あった」 「写真」が数かぎりなく再現するのは、ただ一度しか起こらなかったことである。〔……〕写真は、「ほら、これです、このとおりです!」と言うだけで、ほかのことは何も言わない。写真は哲学的に変換する(言葉にする)ことはできない。〔……〕「写真」は何か目の前にあるものを指さすのであって、そうした純粋に指呼的な言語活動の域を脱することができない。(10) 私が《写真の指向対象》と呼ぶものは、ある映像またはある記号によって指し示されるものであるが、それは現実のものであってもなくてもよいというわけではなく、必ず現実のものでなければならない。それはカメラの前に置かれていたものであって、これがなければ写真は存在しないであろう。〔……〕絵画や言説における模倣とちがって、「写真」の場合は、事物がかつてそこにあったということを決して否定できない。〔……〕それゆえ、「写真」のノエマ〔現象学的な本質〕の名は、つぎのようなものとなろう。すなわち、《それは=かつて=あった》、あるいは「手に負えないもの」である。〔……〕それはかつてそこにあった、がしかし、ただちに引き離されてしまった。それは絶対に、異論の余地なく現前していた。がしかし、すでによそに移され相異している。 写真とは文字どおり指向対象から発出したものである。そこに存在した現実の物体から、放射物が発せられ、それがいまここにいる私に触れにやって来るのだ。〔……〕私は、かつて存在したものがその直接的な放射物(その光)によって実際に触れた写真の表面に、こんどは私の視線が触れにいくのだと考えるとひどく嬉しくなる(あるいは暗い気持ちになる)〔……〕(ロラン・バルト『明るい部屋―写真についての覚書』) ロザリンド・クラウス――指標論 あらゆる写真は、光のもろもろの反映を感光紙の表面上に転写した物理的痕跡なのである。写真はそれ故、イコン〔アイコン〕つまり視覚的類似の一種であるが、対象に対し指標〔インデックス〕的関係を持っているのである。真のイコン〔アイコン〕との隔たりを写真が感じさせるのは、この完全に物理的な生成によってである。つまり、大抵の絵画の描写的再現=表象の中で作用している組織的配列とか象徴的な意味の介在といったプロセスの入り込む余地を与えない、もしくはそうしたプロセスを短絡させるように見える、全くの物理的生成によってである。(ロザリンド・クラウス『オリジナリティと反復―ロザリンド・クラウス美術評論集』) 痕跡の系譜 絵画の起源神話 「コリントスの都市シキュオンにおいて陶器を作っていたブタデスという人物がいた。その娘は、ある青年に恋をしていた。その青年が外国へ行こうとしていたとき、彼女はランプによって投げられた彼の顔の輪郭を壁の上に描いた。この素描を基にして、父ブタデスは、塑像を作った」(大プリニウス『博物誌』)。 痕跡と影絵(シルエット) 「私が観相学上の知識を多く得たのは、他の如何なる肖像画よりも、純然たる影絵の方からである。観相学は影絵以上に客観的真実性を裏づける確かな証拠を持たない。なぜなら、影絵は、自然から直接に型取りしたものであるから」(J・C・ラーファター『観相学断片』)。 幕末の影絵:谷文晁と落合芳幾 裏切る影絵:高松次郎「影のドローイング」
2019-11-22 芸術学B 第7回 19芸術学B 講義 マンガのリテラシー マンガのレヴェル構成:作品全体→見開きページ→コマ コマの統語法 コマを読む方向:絵画の右と左 ショットとリヴァース・ショット 参考:映画における編集 ウェブとマンガ:見開きページと「割る」ことからの脱却 韓国のウェブトゥーン:Daum 로그인 ムライ「鳥の眼」電脳マヴォ:ムライ作品集 トリコの本棚 鳥の眼/ムライ(『電脳マヴォ』) 漫画家・イラストレーター ムライ/MURAI ホームページ 偽装不倫 | XOY 「割らなくなった」デザイン|spicagraph|note いま縦スクロールマンガを読むことは時代の生き証人になることだ | マンバ通信 映画における編集 「ショット」という概念 例:ジョン・ヒューストン監督『マルタの鷹』(1941):YouTube 今週の一曲 The O'Jays, "Back Stubbers" 1972 (Back Stabbers所収) YouTube フィリー(フィラデルフィア)・ソウル プロデューサー:ギャンブル&ハフ、演奏:MFSB、録音:シグマ・スタジオ、フィラデルフィア・インターナショナル・レコード YouTube YouTube 流麗なホーン&ストリングス・アレンジ+複雑な(ジャズ風)和音+ステディなドラム 「四つ打ち」の系譜 YouTube アール・ヤング(ドラマー)YouTube(2:50) モータウン:スネアの四つ打ち(ハートビート) YouTube ディスコ:YouTube(サルソウル・レコード) YouTube ディスコと黒人ゲイ文化 『ディスコ・スピニング・ザ・ストーリー [DVD]』 ディスコ・ブーム:YouTube YouTube ミュンヘン・サウンド:YouTube ガラージ:YouTube(NYパラダイス・ガラージ、DJ:ラリー・レヴァン) ハウス:YouTube(シカゴ・ウェアハウス、DJ:フランキー・ナックルズ) YouTube 『MAESTRO マエストロ [DVD]』 アシッド・ハウス:YouTube デトロイト・テクノ:YouTube
2019-11-22 芸術表象論 第7回 19芸術表象論 講義 建築と写真:フランス歴史建造物委員会によるミシオン・エリオグラフィック https://en.wikipedia.org/wiki/Missions_H%C3%A9liographiques 「古のフランスへのピクチャレスクでロマンティックな旅」 Voyages pittoresques et romantiques dans l'ancienne France — Wikipédia 横浜写真と「風景」としての日本 グランド・トゥアーからピクチャレスク美学へ トマス・クックとマス観光の発明(1841) イギリス国内→ヨーロッパ→オリエント→世界一周 「写真を収集することは、世界を収集することである」(S・ソンタグ『写真論』) ジャン=リュック・ゴダール監督『カラビニエ [DVD]』 人類学写真/建築写真/風景写真 横浜写真と観光される日本 古写真 明治期風景彩色写真 よこはま歴史画像集 横浜開港資料館 長崎大学電子化コレクション :: 長崎大学附属図書館
2019-11-21 デザイン論特講3 第7回 19デザイン論特講3 講義 路上と痕跡:考古学的想像力 建築のデスマスク=都市の皮膚に刻み込まれた記憶 痕跡と想像力 手に入ったほんのかけら(部分)から、見えない/捉えることのできない全体を想像する かけら(部分)は、全体に対して換喩の関係にある アンリ・カルティエ=ブレッソンと「決定的瞬間」あるいは「すり抜けるイメージ」 視覚的無意識と精神分析における無意識 ヴァルター・ベンヤミン『図説 写真小史 (ちくま学芸文庫)』 徴候と推論 視覚的無意識と精神分析における無意識 モレッリ法とフロイト 痕跡の採集者としての探偵 シャーロック・ホームズの推理法 「細部を見抜く桁外れの才能」を持つホームズ ワトソンがホームズの推理に驚くのは、「僕の思考の流れを追い切れないか、大きな推論のもとになる小さな事実を観察し落としている」 セレンディピティ=ちょっとした徴候から推論して解答に至ること 三人の王子が旅の途中でラクダを曵いた商人に出会ったとき、ラクダそのものを見ないで、その足跡や道端の草の食べられた跡などから、ラクダの身体的な特徴を的確に言い当てた(中東の民話「セレンディップの三人の王子」より)。 推論的パラダイム さまざまな近代科学(臨床医学など)に見られる知の枠組み 「人は何千年もの間、狩人だった。そしていくたびも獲物を追跡するうちに、泥に刻まれた足跡や、折れた枝、糞の散らばりぐあい、一房の体毛、からまりあった羽毛、かすかに残る臭いなどから、獲物の姿や動きを推測することを学んだ。人は絹糸のように微細な痕跡を嗅ぎつけ、記録し、解釈し、分類することを覚えた。人は密林のしげみや、罠でいっぱいの林間の空き地で、こうした複雑な精神作業を一瞬のうちに行えるようになったのである(カルロ・ギンズブルグ「徴候--推論的範例の根源」『神話・寓意・徴候』) 推論=アブダクション 「化石が発見される。それは例えば魚の化石のようなもので、しかも陸地のずっと内側で見つかったとしよう。この現象を説明するために、われわれはこの一帯の陸地はかつては海であったにちがいないと考える。これも一つの仮説である(C・S・パース)」 ウンベルト・エーコ『三人の記号―デュパン,ホームズ,パース』、トーマス・シービオック『シャーロック・ホームズの記号論―C.S.パースとホームズの比較研究 (同時代ライブラリー (209))』も参照のこと シュルレアリスムとオブジェ・トゥルヴェ 反=風景としての「転地」(displacement/dépaysment) 参考:佐藤守弘「反風景的実践としての『採集』――桑原甲子雄と都市」『京都精華大学紀要』第31号、2006年9月、京都精華大学、1-16 = ここからPDFダウンロード
2019-11-20 英書講読 第8回 告知 原稿の提出の仕方 発表担当者は、発表の日の午前9時までに、講師のアドレス(msatowあっとまーくkyoto-seika.ac.jp)に原稿を、MSワード(.doc/.docx)形式か、テクスト(.txt)形式、リッチテキスト(.rtf)形式で添付して送って下さい。subjectは「同志社講読:氏名」というものにして下さい。学籍番号、氏名を書いておくことを忘れないで下さい。 翻訳には、学籍番号、氏名、担当箇所の番号、原文、翻訳文を書いてください。 提出締切案 12月4日 11, 13, 16, 17, 18 12月11日 19, 20, 21 12月18日 22, 23, 24 12月25日 25, 26, 27 1月8日 28, 29, 30 講義 写真前史 幾何学的遠近法(透視図法)とイリュージョン さまざまな描画装置 カメラ・オブスキュラ カメラ・オブスキュラとは、ラテン語で「暗い部屋」という意味。暗い部屋に、小さな穴(ピンホール)から光が差し込むと、外の明るい世界が上下左右逆に映るという原理は紀元前から知られていた。 後にレンズを利用することによって、鮮明な像(イメージ)が得られることが知られるようになり、ヨーロッパでは、ルネサンス期以降、描画装置、科学的な観察装置として広く使われるようになり、また啓蒙主義時代(17c後半〜18c)の知のモデルともなった。 カメラ・オブスキュラに映る像を化学的な方法により定着させる技術が、写真術。 現象としてのカメラ・オブスキュラ:墨子、アリストテレス 遠近法絵画とカメラ・オブスキュラ:フェルメール、カナレット 自然科学と観察者:「暗い部屋」と世界 見世物としての巨大カメラ・オブスキュラ YouTube The Magic Mirror of Life: An Appreciation of the Camera Obscura=カメラ・オブスキュラについての総合サイト(英語) Abelardo Morell=カメラ・オブスキュラを利用して作品を制作している写真家、アベラルド・モレルのサイト 畠山直哉『Slow Glass』 日本にあるカメラ・オブスキュラ 映像展示室と巨大レンズ | 植田正治写真美術館=鳥取県伯耆町にある植田正治写真美術館内。600mmのレンズで「逆さ大山」が見られる(らしい)。 細馬宏通さんとカメラ・オブスキュラ:スミス記念堂のカメラ・オブスキュラ/彦根 YouTube 商品購入 フェルメールのカメラ箱 カメラ・オブスキュラの作り方→カメラ・オブスキュラの作り方 - 蒼猴軒日録β 調 文明 - 写真史の授業用にカメラ・オブスキュラを制作してみました。... | Facebook http://www.nikon.co.jp/channel/kids/wonder/camera/made.htm YouTube ポテトチップでピンホール(1)プリングルスでピンホール体験 YouTube YouTube
2019-11-20 写真論 第8回 19写真論 講義 写真と複数性 複製技術=再生産(reproduction)と複数生産(multiple) ネガ=ポジ法とは:版画・印刷・印画(プリント・カルチャー) 湿式コロディオン法(ガラス・ネガ)と鶏卵紙(アルビュメン・プリント) YouTube YouTube YouTube ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」(『ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 (ちくま学芸文庫)』などに所収) 芸術作品=「いま・ここ」の一回性→「アウラ(霊気)」の根源 礼拝的価値から展示的価値へ 機械的に複製された芸術作品(写真/録音)=いつでも・どこでも→アウラの喪失 写真と痕跡 「写真術」とは? Photography=光による記述 héliographie=太陽による記述 Pencil of Nature=『自然の鉛筆』 "Secure the shadow, 'ere the substance fade, /Let Nature imitate what Nature made."=「影を遺そう、その身が消え失せる前に/自然の創りだしたものを、自然自身に模倣させよう」(ダゲレオタイプ広告のための二行詩) アイコン=インデックス的記号としての写真――パース アイコン的記号/インデックス的記号/シンボル的記号(C・S・パースによる記号の三分類) インデックス的記号=対象物との物理的因果関係に基づく記号 写真、特にスナップ写真は非常に有益である。というのは、それらが表意している対象にある点でまったくよく似ているということをわれわれが知っているからである。しかしこの類似性というのは、写真が一点一点物理的に自然と対応するよう強いられるという状況のもとで作られたという事実によるものである。そういう点で、それらは記号の第二のクラスつまり物理的結合による記号のクラスに属する。(チャールズ・サンダース・パース『パース著作集2 記号学』、内田種臣訳、勁草書房、1986) 写真=「コードのないメッセージ」――バルト 写真のメッセージの中身は何だろうか。写真は何を伝えるのだろうか。当然、光景そのもの、そのものずばりの現実である。〔……〕現実そのものから写真に写すにあたって、現実を単位に細分して、それを写真が読むべきものとして与える対象とは素材の異なる記号として再構成する必要はまったくない。このオブジェと映像の間に中継物、すなわちコードを設定する必要はまったくない。たしかに映像は現実のものではない。しかし少なくともその完璧なアナロゴン〔相似物〕であって、常識的に写真を構成するのはまさしくこの類似の完全性なのである。こうして写真映像の特殊な位置づけがでてくる。写真はコードのないメッセージであるという位置である。(ロラン・バルト「写真のメッセージ」『映像の修辞学 (ちくま学芸文庫)』) 「それは=かつて=あった」 「写真」が数かぎりなく再現するのは、ただ一度しか起こらなかったことである。〔……〕写真は、「ほら、これです、このとおりです!」と言うだけで、ほかのことは何も言わない。写真は哲学的に変換する(言葉にする)ことはできない。〔……〕「写真」は何か目の前にあるものを指さすのであって、そうした純粋に指呼的な言語活動の域を脱することができない。(10) 私が《写真の指向対象》と呼ぶものは、ある映像またはある記号によって指し示されるものであるが、それは現実のものであってもなくてもよいというわけではなく、必ず現実のものでなければならない。それはカメラの前に置かれていたものであって、これがなければ写真は存在しないであろう。〔……〕絵画や言説における模倣とちがって、「写真」の場合は、事物がかつてそこにあったということを決して否定できない。〔……〕それゆえ、「写真」のノエマ〔現象学的な本質〕の名は、つぎのようなものとなろう。すなわち、《それは=かつて=あった》、あるいは「手に負えないもの」である。〔……〕それはかつてそこにあった、がしかし、ただちに引き離されてしまった。それは絶対に、異論の余地なく現前していた。がしかし、すでによそに移され相異している。 写真とは文字どおり指向対象から発出したものである。そこに存在した現実の物体から、放射物が発せられ、それがいまここにいる私に触れにやって来るのだ。〔……〕私は、かつて存在したものがその直接的な放射物(その光)によって実際に触れた写真の表面に、こんどは私の視線が触れにいくのだと考えるとひどく嬉しくなる(あるいは暗い気持ちになる)〔……〕(ロラン・バルト『明るい部屋―写真についての覚書』)
2019-11-19 学術論文演習 第7回 19論文演習 告知 来週から1回4人くらいに、自分が取り上げる対象を紹介する発表をしてもらいます。 演習 口頭発表(プレゼンテーション)について 原稿を用意する 時間の目安 プレゼンテーション・ソフトを使う 「スライド」とは? 幻灯機 - Wikipedia スライド (写真) - Wikipedia プレゼンテーションソフトウェア - Wikipedia PowerPoint Keynote Prezi プレゼンソフト | オンラインプレゼンツール | Prezi http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140618/1058531/?rt=nocnt スライド・ショー、PDF、HTMLなど スライド作り「メソッド」の数々 初期研修医のための学会スライドのキホン 伝わるデザイン|研究発表のユニバーサルデザイン 高橋メソッド 本も出てます→高橋征義『でかいプレゼン 高橋メソッドの本』 AgileNewsFlash: 【情報】プレゼンには欠かせない「XXメソッド」あれこれ スーパー・ササダンゴ・マシンさんに聞く! 周りを引き込むパワポの作り方 | フロムエーしよ!! ペリーがパワポで提案書を持ってきたら(デジタルリマスター版) :: デイリーポータルZ 悪い例=役所の「ポンチ絵」 お役所的ポンチ絵の不思議 - 「つくる」と「つかう」の考え方 「パワポ」禁止論:敵はパワーポイントにあり ? パワーポイントの弊害、米軍大将らが指摘 (2010年4月30日) - エキサイトニュース
2019-11-15 芸術学B 第6回 19芸術学B 講義 マンガのヴィジュアル・リテラシー マンガのレヴェル構成:作品全体→見開きページ→コマ コマの構成要素:イメージ・記号・テクスト 形喩と効果線 記号と指示対象:アイコン・インデックス・シンボル 形喩、音喩、吹き出しとセリフ 参照:マンガの中の外国語:「のだめカンタービレ」の場合: 漫棚通信ブログ版 コマの統語法 コマを読む方向:絵画の右と左 ショットとリヴァース・ショット 参考:映画における編集 ウェブとマンガ ムライ「鳥の眼」電脳マヴォ:ムライ作品集 トリコの本棚 鳥の眼/ムライ(『電脳マヴォ』) 今週の一曲 Sly & the Family Stone, "Family Affair" (THERE'S A RIOT GOIN' ON, 1971)→https://www.youtube.com/watch?v=xag5RKD0VHk スライ&ザ・ファミリー・ストーン スライ・ストーンとその兄弟たちを中心とした、黒人(アフリカ系アメリカ人)/白人(イタリア系アメリカ人)、男性/女性の混成バンド。 スライ&ザ・ファミリー・ストーン - Wikipedia Sly & The Family Stone Medley ファンク・ミュージック ジェームズ・ブラウン Pファンク オハイオ・プレイヤーズ 多重録音とリズム・マシーンの導入 Sly and The Family Stone -Spaced Cowboy リズム・マシンの歴史について - Togetter 歌詞 Sly & The Family Stone - Family Affair Lyrics | MetroLyrics 社会的背景 アフリカ系アメリカ人公民権運動 - Wikipedia ベトナム戦争 - Wikipedia ウッドストック・フェスティバル - Wikipedia Sly & The Family Stone - Higher And Higher (live 1969)